2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16205026
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
村越 敬 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40241301)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
並河 英紀 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30372262)
木口 学 北海道大学, 大学院・理学研究科, 講師 (70313020)
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Keywords | 量子化コンダクタンス / 金属微小構造 / 表面吸着イオン / 単原子鎖 / プラズモン吸収 / 表面増強ラマン / 電気化学電位 / 2次元規則配列構造 |
Research Abstract |
透過電子のエネルギー選択と熱発生を制御可能な微小金属接合形成の検討を行った。コンダクタンスの量子化が発現する金属微小接合を溶液内にて電気化学電位を制御して形成した。形成手法としては金属ワイアの溶解析出を制御する静的な方法と電気化学走査型トンネル顕微鏡を改造したシステムによる機械的な接合形成・破断を行う手法を用いた。いずれの手法においても、接合構造変形時に接合を流れる電流はリアルタイムにモニターしながら同時に光学顕微鏡によりマクロな接合構造の観測が可能な様にした。量子化伝導の動的な変化について金属の種類、形状、バイアス、電気化学電位などの相関を詳細に検討し、コンダクタンスの量子化が発現する状態での金属微小構造の構造相転移についての知見を得た。微小1次元伝導体として単層カーボンナノチューブについても同様に電気化学電位制御下での物性評価を行った。 固体表面上へ金属規則構造形成を形成した。固体表面に周期的な金属微小構造を形成、形状制御する技術を確立した。自己集合配列させたポリスチレンビーズをテンプレートとして金属蒸着を行うことにより規則的な金属トライアングル配列構造が形成した。この構造の間隔と形状異方性は、ビーズのサイズならびに蒸着の角度を変化させることにより制御可能であった。我々は、これを初期構造として、この構造に溶液内にて光照射下、電場を印加し、局所的な金属の溶解・析出反応を誘起させ、その形状とアイランド間の間隔をより精密に制御することを試みた。金属としてはAu, Agなどを用い、プラズモン吸収を効果的に利用して光化学的な反応を誘起させた。反応時の溶液内に微量のイオン、有機物を添加することによって、形成する金属構造の形成速度ならびに構造形成後の化学的安定性を制御することを試みた。その結果、構造がナノメートルサイズの領域で制御可能となり、表面増強ラマン散乱強度の任意制御が達成され、構造近傍に存在する有機分子について単分子レベルの振動分光情報を得ることが可能となった。
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Research Products
(7 results)