2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16205027
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
山中 昭司 広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90081314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
犬丸 啓 広島大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80270891)
藤 秀樹 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 助教授 (60295467)
福岡 宏 広島大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00284175)
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Keywords | クラスレート化合物 / 窒化物 / 層状化合物 / 電子ドープ / フラーレン / 高圧 / 超伝導 / 多孔体 |
Research Abstract |
最近発見された新規超伝導体は,酸化銅系高温超伝導体も含めて、広い意味で、すべて、"すき間を有する結晶"である点に特徴がある。超伝導パスは共有結合性の強い多孔性のマトリックスであり、すき間に位置する原子やイオン、分子はホストに電子や空孔を導入(ドープ)し、その物性を劇的に変えている。本研究では、このようにすき間を有する超伝導体を「多孔質超伝導体」と捉え、これまでの知見を基に、研究を大きく展開すると共に、革新的研究領域の確立を目指して、新規多孔質超伝導体を開発する。 [研究実績の概要] 1.超高圧高温合成装置の製作 現有の加圧装置を改良し、2段押し8キュービックアンビルによる超高圧高温合成装置を製作した。 2.超高圧合成条件を用いる新規超伝導体の合成 新規シリコンクラスレートの開発を行い,BaAl_2Si_2の合成と構造解析を行った。 3.カーボンクラスレート超伝導体の合成 15GPa,600℃の高圧高温処理により,C_<60>フラーレンの三次元ポリマー単結晶の合成に初めて成功した。 4.フッ化窒化物層状結晶の合成と構造解析 Zr_5N_5F_6,Hf_6N_6F_6を合成し,単結晶の高圧フラックス育成を行った。単結晶構造解析により,他のハロゲン化物層状結晶と異なり,フッ化物に特有の長周期構造を有することを明らかにした。 6.窒化物超伝導薄膜の合成と特性評価 種々の超伝導体が知られるモリブデン窒化物について,RF窒素ラジカル源を装備したPLDおよびMBEにより薄膜合成を検討した.結晶性のよいβ-Mo_2N薄膜を初めて合成し,超伝導臨界温度Tcが5.2Kであることを明らかにした.
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Research Products
(8 results)