2005 Fiscal Year Annual Research Report
単層・多層カーボンナノチューブ複合系における量子位相コヒーレント制御
Project/Area Number |
16206001
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
落合 勇一 千葉大学, 工学部, 教授 (60111366)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 明比古 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助教授 (70272458)
石橋 幸治 理化学研究所, 極微デバイス工学研究室, 主任研究員 (30211048)
日野 照純 千葉大学, 工学部, 助教授 (10105827)
青木 伸之 千葉大学, 工学部, 助手 (60312930)
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Keywords | 単層CNT / 多層CNT / CNT複合系 / 量子位相コヒーレント / SPM加工 / CNTマニピュレーション / ナノデバイス / ファノ効果 |
Research Abstract |
「単層・多層CNT複合リング構造素子の高周波伝導特性評価技術の確立」については、低温・高磁場下におけるCNTデバイス中での伝導スピンのダイナミカル特性を評価する技術の確立(落合)のため,超伝導マグネット、マイクロ波域CWジェネレーター、超高スピードパルスジェネレーターおよびコミュニケーションアナライザーを新規に導入した。(千葉大学)そして、電子線露光装置を用いたCNT素子への配線技術の習得により、CVD法にて作製された単層CNTにおける低温での電気伝導を観測した。(落合,石橋)これにより、単電子トンネリングを応用したCNT素子の基礎特性が調べられた。(石橋)単層・多層CNT複合リング構造については、単層CNTの操作に関しては、移動操作やAFM画像観測について成功し、複合系試料の作製が試みられた。そして、前年度より直径の細い多層の試料の操作についても成功し、十字やリングの試料における低温伝導の結果が得られており、複合系を構成する上での有用な伝導特性も得られた。この2種類の直径の交差型素子のIV特性や量子干渉効果に関する電気伝導も観測することができた。そして、簡単な理論的考察も行い、複合リング構造に移行する際の干渉効果やファノ効果観測のための重要な情報が得られた。(落合) 「単層・多層CNT複合系の基礎特性評価」については、単層・多層CNT複合系の光電子分光測定(日野)のために、特別の真空チャンバーを用意するため、ダーボ分子ポンプを導入した。しかし、共同研究分担者(日野)の配置換(平成18年4,月より)のため観測までには至ってないので、次年度に実施の予定である。また、伝導性SPM探針を用いて単層CNT接合部位における局所伝導測定とそのゲート電圧依存性の観測に成功した。その結果、ゲート電圧によって接触部分の抵抗が低減でき接合部での伝導度制御が可能であることが明らかになった。(藤原)
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Research Products
(6 results)