2005 Fiscal Year Annual Research Report
10^<-15>秒域の光電場波束フォトニクスの開拓
Project/Area Number |
16206006
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山下 幹雄 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10240631)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 隆二 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30222350)
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Keywords | モノサイクルフォトニクス / キャリアエンベロープ位相 / 極限光パルス |
Research Abstract |
初年度の世界初の主たる試みとして、1.2フェムト秒(fs)台光パルスのチャープの全く無いフーリエ変換限界(TL)パルス化と、2モノサイクル域光パルスのキャリアエンベロープ位相(CEP)の制御安定化の実験実証の研究を行った。 1.この課題を解決するため(これまで問題であった)空間位相変調(SLM)・4-fチャープ補償試作装置における各ピクセル毎の位相変調負荷を低減させる方法および空間チャープを除去させる方法の定量提案を行い、それらが有効であることを実証した。その結果、可視近赤外域では世界最短(2.8fs・1.5サイクル・460-1060nmスペクトル拡がり・帯域幅369THz・580nm中心波長)のサブパルスのないクリーンな単一瞬時光パルス波形の発生・計測に成功した。 2.この課題を解決するため、上記1の試作システムに対して、フェムト秒レーザー発振器についてはCEP制御光電子装置を試作すると共に、この装置駆動フェムト秒光パルス同期増幅器を実現した。さらにその増幅光パルスを、Arガス充填キャピラリーファイバーに伝播後、上記のSLM・4fチャープ補償装置、高感度で超広帯域な変形SPIDERモノサイクル光計測試作装置およびフィードバック解析制御試作装置に結合させた。その結果世界最短のCEP制御安定化光源(3.3fs・1.7サイクル・470-1060nmスペクトル拡がり)の開発に成功した。 今年度は、初年度研究展開したモノサイクル域レーザーシステムのCEPの安定化に関して、さらなる安定化をめざして、主に以下の2つの実験的研究を行った。すなわち、フェムト秒レーザー発振器のパルス繰り返し周波数(〜72MHz)の高精度ロッキング装置の試作およびフェムト秒パルス光増幅器(〜1KHz繰り返し)からの出力パルスのビームポインティング安定化装置の試作とそれらの動作特性実験をすすめた。CEP安定化へこれらの効果については次年度明らかにする。
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Research Products
(6 results)