2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16206016
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
國枝 正典 国立大学法人東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 教授 (90178012)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
夏 恒 国立大学法人東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 助手 (40345335)
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Keywords | 積層金型 / 射出成形金型 / ハイサイクル / 高精度 / 冷却水流路 / 拡散接合 |
Research Abstract |
積層金型とは型設計CADデータを基に薄板の板厚ごとのスライスデータを求め,それに従って金属薄板をレーザ加工などで切断し,それを積層することによって金型を製作するものである.プレス用積層金型はすでに実用化されていて,コスト削減と納期短縮を実現している.一方,射出成形用積層金型は内部に複雑な冷却水路を成形面近くに配置できる特徴があり,高い冷却性能に基づきハイサイクルでの成形が可能である.また,コアとキャビティを別々の温度で冷却するなど,金型表面温度分布を制御できるので,高精度な成形が可能となる.そこで平成16年度は,鋼板を積層し拡散接合することにより,薄肉深物部品の射出成形金型を製作し,以下のことを明らかにした. (1)鋼板を拡散接合することにより,はんだ付けで製作したときに生じた冷却水漏れや,成形品に接合境界が転写される問題は確認されなかった.また基礎実験において,十分な接合強度が得られることが分かった. (2)コア,キャビティに冷却水を流すことによって,金型の温度上昇を防ぐことができ,冷却時間を短縮できることから,成形サイクルを短縮できることが分かった. (3)コアにキャビティよりも低い温度の冷却水を流すことによって,成形品に生じるそりを少なくすることができた.このことからそりの原因は角部でのコアとキャビティの表面温度差にあることが考えられる. (4)コア,キャビティに冷却水を流した場合は,成形サイクルを短くしてもそりの増大は顕著ではなかった. (5)離型直後の成形品温度やコア温度を測定した結果,ほぼ冷却水温度と等しかったことから,本方法により金型の温度を高い応答性で制御できることが分かった.
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Research Products
(4 results)