2006 Fiscal Year Annual Research Report
適応量子化相関多重サンプリングに基づくフォトンカウンティング超高感度撮像
Project/Area Number |
16206035
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
川人 祥二 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (40204763)
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Keywords | フォトンカウンティング / 撮像デバイス / 微弱光検出 / 無雑音検出 / 広ダイナミックレンジ |
Research Abstract |
本研究は、光電子増倍を用いることなく、シリコンデバイスだけでフォトンカウンティングレベルの超高感度撮像を可能にする新しいイメージング技術の実現を目指すものである。本年度は、前置増幅を用いた相関多重サンプリング処理の高いノイズ低減効果を、シミュレーションと試作による実験によって確認した。まず前置増幅器においてサンプリングされるフリーズノイズ成分をキャンセルしながら、相関多重サンプリング処理を行うことで、熱雑音に対しては極めて大きなノイズ低減効果が得られることをノイズ解析によって確認し、入力換算ノイズで1電子を大きく下回る結果が得られた。また、0.18um CMOSセンサプロセスに基づき、試作したプロトタイプセンサを用いて、相関多重サンプリング処理を適用したところ興味深い結果が得られた。最近CMOS型イメージセンサのノイズとして大きな問題となりつつあるRTS (Random Telegraph Signal)ノイズが相関多重サンプリング処理によって大きく低減できることが確認された。その成果は、本年度の国際イメージセンサワークショップにて採択され、発表を行うが、これはRTSノイズを信号処理によって低減する初めての試みとして注目されるものと考えられる。さらに、この相関多重サンプリング処理をイメージセンサのカラムにおいて実行する際に、ダイナミックレンジを確保したまま行うことができる振幅抑圧相関多重サンプリング回路を考案し、シミュレーション等によってその効果を確認した。
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Research Products
(13 results)