2004 Fiscal Year Annual Research Report
テラヘルツエミッション顕微鏡の開発とLSI故障解析への応用
Project/Area Number |
16206036
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
斗内 政吉 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 教授 (40207593)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 博成 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 助教授 (30219901)
川山 巌 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 助手 (10332264)
藤原 康文 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10181421)
川瀬 晃道 (独)理化学研究所, 川瀬独立主幹研究ユニット, 独立主幹研究員 (00296013)
二川 清 NECエレクトロニクス(株), 評価技術開発事業部, シニア解析技術開発プロフェッショナル
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Keywords | フェムト秒レーザー / テラヘルツ電磁波 / テラヘルツ放射顕微鏡 / LSI不良解析 / 故障箇所絞込み / MOSFET / Test Element Group / 非破壊・非接触検査 |
Research Abstract |
本研究では、レーザーテラヘルツエミッション顕微鏡(LTEM)を提案・開発し、半導体集積回路を主な対象とした不良解析システムへの応用を試みる。本年度は、波長800nmのフェムト秒(fs)レーザーを用いて、ファイバ結合型LTEMのプロトタイプを設計・試作した。まず、分散補償システムを組み込むことで、数千ピコ秒まで広がるfsパルスを、試料表面で150-300fsまで短パルスかすることに成功した。次いで、ファイバープローブを組み込んだ顕微鏡に改良し、それを用いて、GaAs上の電極イメージの取得に成功した。一方、これまでに開発してきた、空間結合型LTEMを用いて、様々なイメージング実験も実施した。まず8-bit microprocessor(MOS Technology 6502)を無バイアスで観測し、LTEM分解能が3□m以下であることを確認した。次いで、LSI評価用に作製されたテストサンプル(MOSFETが埋め込まれたTest Element Group(TEG))について、観測に成功し、更に、一部の回路においてFIBを用いて断線させた不良品について、同様なイメージング検査を実施した。テラヘルツ波の時間波形の振幅はMOSFET構造に依存して変化しているが、時間波形の形状に関してはあまり変化が見られなかった。一方、断線サンプルでは、テラヘルツ波の時間波形が反転した。この反転は、y方向の偏光成分検出時にのみに現れ、x方向に平行なTHz波の偏光成分を検出した場合には、見られなかった。以上、断線回路のイメージング抽出に成功し、無バイアス・非接触でMOSFET不良解析に応用できる可能性を見出した。
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Research Products
(5 results)