2006 Fiscal Year Annual Research Report
テラヘルツエミッション顕微鏡の開発とLSI故障解析への応用
Project/Area Number |
16206036
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
斗内 政吉 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 教授 (40207593)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 博成 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 助教授 (30219901)
川山 巌 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 助手 (10332264)
藤原 康文 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (10181421)
川瀬 晃道 名古屋大学, 大学院工学研究科, 教授 (00296013)
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Keywords | フェムト秒レーザー / テラヘルツ電磁波 / テラヘルツ放射顕微鏡 / LSI不良解析 / 故障箇所絞込み / MOSFET / Test Element Group / 非破壊・非接触検査 |
Research Abstract |
本研究では、レーザーテラヘルツエミッション顕微鏡(LTEM)を提案・開発し、半導体集積回路を主な対象とした不良解析システムへの応用を試みる。昨年度までに、波長800nmのフェムト秒(fs)レーザーを用いて、自由空間型LTEM、反射型走査プローブレーザー放射顕微鏡(Rsp-LTEM)を開発した。本年度は、透過型走査プローブレーザー放射顕微鏡(Tsp-LTEM)を開発するとともに、最終年度の仕上げとして、分解能を改善・評価、ならびに様々な物質やデバイスの観測を実施した。 まず、自由空間型LTEMでは、ビームエクスパンダーと高NAレンズを組み合わせて、分解能の向上を図った。分解能を評価するために、InP基板上に、1.5μm間隔の金電極ライン&スペースを作成し、テラヘルツ放射像を観測した。その結果、LTEM分解能1.5μm以下を達成した。また、自由空間型LTEMの応用として、昨年度より、強誘電体ドメインのイメージングを試みているが、BiFeO_3薄膜におけるフォトアシスティッド反転分極効果を見出し、そのドメインの振る舞いをイメージングすることに成功した。また、BiFeO_3薄膜の一部をMn元素で置換した、薄膜を準備し、そのドメインイメージングについても実施した。 次に、Rsp-LTEMについても、分解能を評価し、分解能3μm以下を達成すると主に、半導体回路の観測に応用し、信号伝達配線部における信号増幅に様子を観測することに、成功した。 また、Tsp-LTEMでは、分解能1μm以下を達成するとともに、テラヘルツ放射スイッチの観測に適用し、ダイナミックなイメージの取得に成功した。
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Research Products
(6 results)