2005 Fiscal Year Annual Research Report
自律分散ワイヤレス・アドホック・ネットワークの研究
Project/Area Number |
16206040
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉田 進 京都大学, 情報学研究科, 教授 (50026324)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川合 誠 立命館大学, 理工学部, 教授 (20314255)
|
Keywords | アドホックネットワーク / マルチホップ / 自律分散制御 / 無線通信 / 移動通信 / 周波数利用効率 / 協力中継ダイバーシチ / 車車間通信 |
Research Abstract |
1.分散制御アドホックネットワークでは、特定端末への負荷の集中により輻輳が生じうる。この輻輳を緩和するためにメディアアクセスにおける優先制御や、ルーティングによる輻輳経路回避が挙げられる。両者を詳細に比較検討した結果、端末密度が低い場合には輻輳経路回避より優先制御を用いた方が効果的であることを明らかにした。 2.マルチホップ伝送により、電波の不感地帯に存在する端末でも周囲の中継局を用いることで通信が可能になる。しかし、地物等による不感地帯の周囲の無線局もやはり不感地帯に存在する可能性がある。相関の有無がマルチホップネットワークのサービスエリアに及ぼす影響を評価した結果、屋外で200m以上のサービスエリアがあれば、相関の有無は大きく影響がないことを明らかとした。 3.マルチホップ伝送は、スループットの低下と引き替えにサービスエリアの拡大を実現する。これは適応変調・レート制御によっても得られる。この両者を比較検討した結果、マルチホップ伝送の方が密に同時通信が可能であり、レート制御よりも無線ネットワークの広域化に有効であることを明らかとした。 4.位置情報を利用したルーティングを行うための、ネットワークノードの位置推定方式の検討を行った。また、ワイヤレスマルチホップリンクにおけるQoS保証を目的として、Tornado型FECの特性を実験的に計測し、パラメータの最適設定法について検討を行った。加えて、IEEE802.11b無線LANを用いたアドホックネットワークによりファイルベースで情報転送を行う実験系を構成し、基本データを取得した。
|
Research Products
(7 results)