2004 Fiscal Year Annual Research Report
室温で動作する生体磁気情報計測用超高感度磁界センサシステムの開発
Project/Area Number |
16206041
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
荒井 賢一 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (40006268)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石山 和志 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (20203036)
薮上 信 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (00302232)
今江 理人 産業技術総合研究所, 室長
花土 ゆう子 情報通信研究機構, 主任研究員
中居 倫夫 宮城県産業技術総合センター, 副主任研究員
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Keywords | 高周波キャリア型薄膜磁界センサ / 超高感度 / 室温動作 / 振幅変調型センサ / 位相計測型センサ素子 |
Research Abstract |
本研究は室温で動作する薄膜磁界センサの高感度に関する研究であり、平成17年度までに10^<-9>Gauss/Hz^<1/2>台の磁界検出分解能を得ることを目標とする。平成16年度は計画通り、センサシステムの超高感度化について振幅変調型および位相計測型の両方の高周波キャリア型薄膜磁界センサ素子および処理回路を最適化し、10^<-9>Gauss/Hz^<1/2>台の磁界検出分解能を達成するための指針をほぼ整理することができ、来年度は十分に目標達成可能である見通しを得た。来年度は平成16年度に得られた知見に基づき、センサ素子の更なる高感度化とセンサシステムとしての様々の高感度化に必要な検討を進め、目標とする上記分解能の達成を全力で目指す。 振幅変調型センサ素子については、高いSN比を得ることを指向し素子の設計をした。設計には、バイアス磁化率の理論、LLG方程式、有限要素法による電磁界解析などを用い、最適なセンサ素子形状を検討した。ここではセンサ面積を5mm×5mmと固定し、その中にミアンダ形センサ素子を作成した場合の最適素子断面形状を検討した。主としてセンサの素子幅を変化させて、200μm〜400μmでSN比の極大値があることを示し、実験的にも確認した。 位相計測型センサ素子については高周波信号の信号線を上下2枚の軟磁性薄膜でサンドイッチ構造にした素子構造について検討を行い、外部磁界に対する位相変化を大きくする素子構造を提案した。具体的には、(1)信号線の左右両側に間隔をおいて接地線を配置したコプレーナラインとした構造、(2)信号線の上下に配置した磁性薄膜を接地線として使用する構造、(3)磁性薄膜の更に外側に、絶縁層を介して接地層を配置した構造、これら3種類についてDMTD法による高精度時間差計測回路と組み合わせてセンサ素子の高感度化の検討を行った。結果として、各々について位相変化角度を最大にする構造を提案できた。
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Research Products
(14 results)