2005 Fiscal Year Annual Research Report
情報記憶装置位置決め機構のナノメータ領域のモデル化及び制御技術に関する研究
Project/Area Number |
16206043
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
平井 洋武 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (90314070)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神藤 久 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (20093099)
岩崎 誠 名古屋工業大学, 工学研究科, 助教授 (10232662)
不破 勝彦 名古屋工業大学, 工学研究科, 助手 (70324481)
川福 基裕 名古屋工業大学, 工学研究科, 助手 (70321437)
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Keywords | 磁気ディスク装置 / 位置決め制御 / 同期外乱抑圧 / 非線形摩擦モデル / 高精度シミュレータ |
Research Abstract |
(1)磁気ディスク装置における各種外乱の影響の解明 (1)磁気ヘッド単体に作用する外乱特性を明らかにする目的で、ヘッド単体の位置決め機構系を作成し、磁気ヘッドの回転軸周りに作用する非線形摩擦特性と信号線であるFPCからの外力特性を分離しつつ、詳細な解析を行った。この結果を基に磁気ヘッド単体に作用する外乱成分(力外乱成分)の精密モデルを作成した。 (2)磁気ディスク装置において、磁気ディスクの回転に起因する各種外乱成分に対し、各外乱成分の周波数特性を考慮した分離を行い、その結果を用いた外乱成分の時間信号生成手法を提案した。 (3)これら(1)(2)の結果を基に、詳細な数値モデルに基づくシミュレータを作成した。また、各外乱成分の、位置決め精度に対する影響について検討し、制御系設計に活用する基礎データの収集を行った。 (2)外乱推定技術及び外乱抑圧技術 (1)前々年度までの研究(科学研究費補助金・萌芽研究)で提案していた「周波数領域逆伝達関数補償法」を改良し,低周波数領域のみならず高周波数領域の同期外乱成分をも抑圧可能とする手法を提案した。 (2)本手法を用いることで,任意のデータ個数に対して周波数領域への高速変換を可能とし,先の手法と比較して,周波数領域への変換に掛かる時間を理論上約90%短縮させ,かつ20%の外乱抑圧を確認した。 (3)本手法を繰り返し学習制御器とすることを提案し、さらなる外乱抑圧性能(従来法と比較して25%の外乱抑圧)を獲得可能であることを確認した。 (4)制御対象の共振特性の変動に対するロバスト性についても検討を行い、磁気ヘッドの変更時においても補償効果を維持可能なロバスト性を有する周波数領域逆伝達関数補償法を開発した。
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Research Products
(6 results)