Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渦岡 良介 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40333306)
仙頭 紀明 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40333835)
豊田 浩史 長岡技術科学大学, 環境・建設系, 助教授 (90272864)
山口 晶 東北学院大学, 工学部, 専任講師 (30337191)
清原 雄康 八戸工業高等専門学校, 環境建設工学科, 助手 (20369911)
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Research Abstract |
本研究は,地震の主要動が終わってから,数分後に盛土や緩傾斜地盤が崩壊する「進行性遅れ破壊現象」の機構解明とこれを予測するための手法を開発することを目的としている.本年度の研究実績は以下の通りである。 1.信濃川下流部の河川敷において,深度8mの地層抜き取り調査を実施した。この調査は,国土交通省信濃川下流工事事務所の協力の下に実施したものである。調査の結果,河川敷は地表から,地震後の河床掘削土砂による盛土部分(約3m),砂とシルトの互層からなる旧河床部分(3m)きれいな砂層(地表6m〜)で構成されているが,下層砂層と旧河床互層部の境界が地震によって大きく乱れ,液状化による砂脈の貫入の痕跡が明瞭に認められた。1964年の新潟地震の際に,6m以深の砂層が液状化したこと,境界部での層序の乱れがあること確認され,流動変形の痕跡を明らかにした。現在,詳細な土層の年代測定などの分析を進めている。 2.不飽和土に対して,繰返しせん断中の間隙水圧・間隙空気圧の変化を計測した中空ねじり試験を実施した。その結果から,不飽和土が有効応力を失う状態を考察し,不飽和土が液状化する条件を明らかにした。すなわち,不飽和土であっても,土粒子骨格が緩い場合には,非排気非排水条件下で間隙空気体積が収縮することによって,間隙空気圧と間隙水圧が初期有効拘束圧まで上昇することを実験的に示し,不飽和土の液状化は,土骨格の緩さ,飽和度,初期有効拘束圧に依存することを示した。 3.野外模型盛土地盤の水分量を連続計測し,盛土材料の違いによる水分量変化を把握した。 4.地震時に流動性崩壊の可能性のある谷埋め盛土を調査し,次年度以降のモニタリングのための予備的試験を実施した。 これらの成果は,国内および国際会議に発表あるいは発表予定である.
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