2004 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ・ナノバブル技術による大量微細生物の超高速粉砕・水処理システムの開発
Project/Area Number |
16206051
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Tokuyama College of Technology |
Principal Investigator |
大成 博文 徳山工業高等専門学校, 土木建築工学科, 教授 (30045041)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田頭 昭二 山口大学, 理学部, 教授 (70091197)
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Keywords | マイクロバブル / マイクロナノバブル / 水質浄化 / 植物プランクトン / アオコ / 余剰汚泥 / 切断・粉砕 / 環境浄化 |
Research Abstract |
わが国における水環境の重大な未解決問題として,藻類による植物プランクトンによる水質汚濁,都市下水における大量の余剰汚泥の発生と処理がある. 本研究では,これらの問題を解決するために,マイクロ・ナノバブル技術を用いて,植物プランクトンと下水微生物を非常に短時間で粉砕・分解することで,植物プランクトンの死滅処理および活性汚泥の可溶化処理システムを確立することをめざした.その結果,以下の成果を得た. (1)植物プランクトンと下水微生物を瞬時に粉砕・分解するマイクロ・ナノバブル発生装置を開発した.この装置は,小型タイプと大型タイプの2つを開発し,前者においては,その性能試験を行い,それらの大量微細生物の粉砕・分解が可能であることが確かめられた.大型装置においては,そのシステム設計と装置の組み立てを行った. (2)アオコの粉砕分解においては,空気マイクロ・ナノバブルを与える場合と脱気マイクロ・ナノバブルの場合の両方を検討し,いずれも瞬時にはアオコを粉砕分解するが,その後前者では再合成,後者では,死滅させることを可能とさせたことから,これらの2通りについて今後詳しく検討する課題が判明した. (3)ポンプ圧力1.1MPという比較的低圧力で下水汚泥の可溶化率60%を実現し,この方式で可溶化が可能であることを確認した.これを踏まえ,5.0MPの高圧ポンプを利用した粉砕装置の開発を行った. (4)マイクロバブルの物理化学的特性を解明し,とくに,マイクロバブルがマイクロナノバブルへと収縮する過程を詳しく検討し,その収縮限界と収縮過程の構造を明らかにした.
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