2005 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ・ナノバブル技術による大量微細生物の超高速粉砕・水処理システムの開発
Project/Area Number |
16206051
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Research Institution | Tokuyama College of Technology |
Principal Investigator |
大成 博文 徳山工業高等専門学校, 土木建築工学科, 教授 (30045041)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田頭 昭二 山口大学, 理学部, 教授 (70091197)
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Keywords | マイクロバブル / 水質浄化 / 微細生物 / 静電分極 / 旋回速度 / 気泡の収縮 / 窒素の硝化 / 活性汚泥 |
Research Abstract |
本研究は、超高速旋回によって発生するマイクロ・ナノバブル技術を用いて大量微細生物を瞬時に切断・粉砕し、それを水処理するシステムの開発を行うことを目的としており、次の3課題で遂行された。 (1)マイクロ・ナノバブル発生技術 透明アクリルのマイクロ・ナノバブル発生装置を製作し、そのマイクロ・ナノバブルの発生の様子を超高速度カメラで撮影および画像解析を行い、次の成果を得た。 (1)発生装置内の気液二相流体の旋回速度を計測し、それが毎秒300〜600回転という超高速旋回速度が計測された。その結果、強力な静電摩擦と静電分極が発生し、マイクロ・ナノバブルの固有の物理化学的特性が生まれることを解明した。 (2)マイクロバブルが収縮して「マイクロナノバブル」へと変化する動的過程を詳しく考察し、マイクロバブルとマイクロナノバブルでは収縮速度が異なり、気体が気泡内部から噴出するパターンの相異を新たに見出し、その溶解機構を考察した。 (2)アンモニア性窒素の硝化 マイクロ・ナノバブルを微生物に供給することで微生物活性を促し、アンモニア性窒素の硝化過程が大幅に進むことを解明した。 (3)大量微細生物の粉砕・処理技術 大量微細生物の瞬時切断・粉砕を可能とするマイクロ・ナノバブル発生装置を開発し、そのシステムの確立を行った。その結果、その瞬時切断・粉砕を実現するには、気液二相流体を超高速で旋回させ、鋭利な角度を有する壁面に衝突させることが有効であることが判明した。実際に、アオコや下水の活性汚泥を用いて、その切断・粉砕実験を行い、本装置の有効性が確かめられた。さらに、微細生物の死滅後の腐敗排水が、短時間のマイクロ・ナノバブルの供給によって蘇生する浄化法を新たに見出したが、その詳しい機構の解明には至らなかった。
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Research Products
(7 results)