2006 Fiscal Year Annual Research Report
バイオプローブリソグラフィーによるナノ反応場の制御
Project/Area Number |
16206072
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
高井 治 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 教授 (40110712)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 永宏 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助教授 (00329096)
井上 泰志 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 助教授 (10252264)
穂積 篤 (独)産業技術総合研究所, 中部センター・サステナブルマテリアル研究部門, 主任研究員 (40357950)
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Keywords | 走査型プローブ顕微鏡 / ナノバイオ |
Research Abstract |
本年度は、走査型プローブ顕微鏡を利用して、ナノ領域で任意の場所にスペーサの固定化を行った。生体分子を固定化するためのスペーサとして、オクタデシルトリメトキシシラン(ODS : Octadecyltrimethoxysilane)、基板には、シリコンを用いた。走査型プローブ顕微鏡の走査速度を変化させてスペーサの固定化を行った結果、スペーサであるODSの固定化を可能にした。固定化されたオクタデシルトリメトキシシランの高さは、約2.1nmであった。この値は、ODSの理論的な分子鎖長とほぼ一致した。走査速度の増加に伴って、固定化されるODSの細線幅は狭くなった。しかし、10μm/s以上の走査速度でプローブを走査すると、ODSを固定化することはできなかった。また、基板一プローブ間の圧力を変化させて、ODSの基板への固定化を行った。プローブ-基板間の圧力を高くすると、固定化されたODSの高さが1.8nmと低くなった。これは、プローブ-基板間の圧力の増加により、固定化された分子が傾いたためである。次に、プローブと基板の接触時間に対するODSの固定化について検討を行った。プローブと基板の接触時間を増加させるにつれて、固定化されたODSのドット半径が大きくなった。接触時間を変化させることにより、半径100〜500nmのODSのドットを形成することに成功した。 また、ドットを形成したシリコン基板上で生体分子の固定化を試みた。ODS(疎水性官能基)を有する表面上に、優先的に生体分子が吸着した。これは、ODSと生体分子の疎水性相互作用に起因する。
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Research Products
(8 results)