2006 Fiscal Year Annual Research Report
カーボンナノファイバーの均一分散技術の確立と複合材料への応用
Project/Area Number |
16206073
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
野城 清 大阪大学, 接合科学研究所, 教授 (40029335)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 欽生 大阪大学, 接合科学研究所, 教授 (60107084)
内藤 牧男 大阪大学, 接合科学研究所, 教授 (40346135)
藤井 英俊 大阪大学, 接合科学研究所, 助教授 (00247230)
阿部 浩也 大阪大学, 接合科学研究所, 助教授 (50346136)
松本 太平 大阪大学, 接合科学研究所, 助手 (30294135)
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Keywords | 濡れ / 垂直配向膜 / カーボンナノチューブ / 表面張力 / 静滴法 / ポリマー |
Research Abstract |
カーボンナノチューブ(以下CNT)のポリマーに対する濡れ性は、複合材料作製の際に重要となる性質である。本研究では基板上に垂直配向したCNTの様々なポリマーによる濡れ性を静滴法で評価するとともに、濡れることによるCNT垂直配向膜の変化を調査した。熱CVD法で石英ガラス基板上に2種類のCNTを作製した。一つはFe触媒を用いた基板への密着性が悪いCNTであり、もう一つはTi、Si及びFeの3層の触媒を用いた密着性が良いCNTである。濡れ性の評価の対象とした液体は水、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリアセタール(POM)、ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸を1対2.5の割合で水に分散させた導電性樹脂、その導電性樹脂とエタノールを1対1で混合した液体の5種類である。CNT膜は水及び導電性樹脂では濡れず、PEG、POM、及びエタノール添加導電性樹脂では濡れることが分かった。また、基板との密着性を改善することにより濡れた後も配向性を保ちやすくなることが分かった。POMは密着性の良いCNT膜に浸透して凝固し、CNTが配向した状態の複合材料を形成した。 また、カーボンファイバーを利用した複合材料の実例として、導電性摺動材料として使用されるCu/カーボン複合材についての研究を行った。Cu/カーボン複合材料の製造プロセスを改善するためにはカーボンの溶融Cuによる濡れ性を制御する必要があるが、本研究では合金元素のTi及びCrの添加、並びに雰囲気の制御により、濡れ性の制御を試みた。Ti及びCrを添加することにより濡れ性は大幅に改善した。また、極めて酸素分圧の低い雰囲気を用いることによっても濡れ性が改善された。
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Research Products
(2 results)