2004 Fiscal Year Annual Research Report
酸化物系ナノヘテロ複合体による高反応活性イオン-電子カップリング反応場の構築
Project/Area Number |
16206074
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山口 周 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10182437)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋口 透 東京理科大学, 理学部, 助手 (80328559)
尾山 由紀子 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (00345373)
下條 冬樹 熊本大学, 理学部, 助教授 (60253027)
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Keywords | ナノイオニクス / 固体イオニクス / 空間電荷層 / ショットキー障壁 / 軟X線分光法 / 分子動力学 / 電極反応 / 混成電位 |
Research Abstract |
本研究では,金属・合金薄膜または酸化物/酸化物系電子(ホール)-イオン混合伝導体から構成されるヘテロ界面において期待されるナノイオニクス効果の特性を電子分光法による電子構造解明とマクロ的な性質である電気化学的特性との相関を明らかにして,ヘテロ界面の新しい化学機能制御の概念であるナノイオニクス現象の基礎特性の解明と機能設計を目指している.本研究では,これまで本研究者らが用いてきた高エネルギー物理研究機構のシンクロトロン放射光施設に設置された軟X線吸収/発光分光法に加えて,新たに本年度東京理科大学に導入された逆光電子分光を利用して,Sc(p-型)およびNb(n-型)をドープしたSrTiO_3(p-,n-STO),p型-O^<2->/H^+イオン混合導電体であるYbをドープしたBaCeO_3等の酸化物系混合伝導体を対象として,自由表面付近に形成される空間電荷層の解明,特に表面準位を決定する要因について検討を加えた.さらには表面のフェルミ準位付近の電子構造,酸化物表面に形成した蒸着膜の電子構造解明を行った.前者では励起X線入射角を変化させたときの軟X線分光スペクトルの変化に着目し,情報の脱出深さの相違を利用した表面電子構造解析の可能性を検討した.軟X線分光法では蛍光測定と励起電流測定の両者を比較し,(1)充分な精度で表面とバルクの電子構造の相違を観察できること,(2)フェルミ準位シフト測定による表面付近のバンドベンディングの観察が可能であることがわかった.(樋口,山口)一方,In-Au合金(オーミック接合)/酸化物(NbドープSrTiO_3)/Au(非オーミック接合)ヘテロ接合非対称セルを用い,ヘテロ界面の電気容量測定を交流インピーダンス法により測定し,ショットキー障壁高さを温度の関数として求めている(尾山,山口)下条はab-initioMD法を用いて,酸化物上の水の表面吸着およびプロトン溶解過程の動力学と局所的な電子構造を検討し,優先反応サイト,すなわち水の溶解反応を支配する部分中和反応における酸点および塩基点の起源をミクロな視点で解明しつつある.
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Research Products
(6 results)