2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16206085
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
藤久保 昌彦 広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30156848)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北村 充 広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40195293)
岡澤 重信 広島大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10312620)
柳原 大輔 広島大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10294539)
山本 元道 広島大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30274111)
原田 実 (財)日本海事協会, 技術研究所, 研究員
|
Keywords | 座屈・塑性崩壊挙動 / 最終強度 / 有限要素法 / 理想化構造要素法 / 船体構造 / 縦曲げ最終強度 / 溶接残留応力 / 水圧荷重 |
Research Abstract |
本研究は,船体が過大な波浪荷重や事故荷重に遭遇し,板および防撓板の逐次的な座屈・塑性崩壊を経て全体崩壊に至る挙動を大規模非線形有限要素解析により明らかにすると共に,このような逐次崩壊挙動を効率的に解析するための実用的なISUM解析システムを構築することを目的とする。ISUM(Idealized Structural Unit Method,理想化構造要素法)とは,有限要素法に比べて計算効率の格段に優れた板骨構造の非線形構造解析法であり,研究代表者らが開発・応用を進めている。平成16年度の主要な成果は,以下の通りである。 (1)陰解法に基づく汎用非線形有限要素解析プログラムを用いて,船体中央断面の1フレームスペースモデルに関する縦曲げ崩壊解析を実施し,座屈・塑性崩壊の逐次的拡大と塑性変形の局所化を伴う船体の崩壊挙動を詳細に明らかにした。併せて,このような縦曲げ崩壊解析に有効な境界条件の与え方を提示した。 (2)ISUM矩形板要素を,面内圧縮と同時に水圧による横荷重の影響を考慮できるよう拡張した。また,矩形板および防撓材要素を,溶接残留応力の影響を考慮できるように拡張した。さらに防撓材のトリッピングを考慮するための基本的定式化を行った。 (3)ISUMを用いて(1)で取り上げたモデルを含めて船体の縦曲げ崩壊解析を行い,その高い精度と計算効率を示した。計算時間は有限要素法の約70分の1であった。また,既存の実験結果との精度の良い一致を得た。 (4)水圧荷重下の二重底の最終強度解析を有限要素法とISUMを用いて行い,ISUMの有効性を示した。 (5)ホールドモデルなど,より大規模構造の最終強度解析に対するISUMの適用性を論じるための参照解を得るため,動的陽解法による有限要素解析システムを整備し,基礎的例題を解析した。
|
Research Products
(3 results)