2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16207013
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
永田 和宏 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (50127114)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細川 暢子 京都大学, 再生医科学研究所, 助教授 (00263153)
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Keywords | 分子シャペロン / 品質管理 / 小胞体関連分解 / EDEM |
Research Abstract |
分泌タンパク質や膜タンパク質など、小胞体において合成されるタンパク質は、正しくフォールディングされて機能を獲得したものだけが、分泌経路に乗って、下流へ輸送され、正しい構造を獲得できなかったものは、品質管理機構によって適正に処理される。小胞体品質管理機構には、正しいフォールディングを促進するproductive foldingが行われる他に、もし変性タンパク質が蓄積されると、1)分子シャペロンを合成誘導して、変性タンパク質の再生を促す、2)作っても変性タンパク質ができてしまう状況下では、多くのタンパク質の翻訳を停止して、変性タンパク質の量を減少させる、3)変性したタンパク質を分解処理する、4)アポトーシスによって、変性タンパク質を生じるような細胞ごと死滅させる、という4つの戦略を備えている。 当研究室では小胞体関連分解を通じて、新生タンパク質の品質管理機構に関わる新規タンパク質EDEMの機能解析を進めている。EDEMは小胞体膜に局在するタンパク質であり、Mannose8型糖鎖を特異的に認識すると考えられている。EDEMを導入すると、分解されるべき基質タンパク質(われわれの実験系ではα1アンチトリプシンの変異体)の分解が促進され、この分解がプロテアソームによって担われていることを明らかにした。 本年度は、ほ乳類細胞におけるEDEMには2つのホモローグが存在することを示し、EDEM2,EDEM3と名付けてその機能の解析を行った。いずれもERADを促進するが、特にEDEM3においては、マンノースをトリミングするマンノシダーゼ様活性をもち、これが小胞体関連分解に必須であることを示した。
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Research Products
(7 results)