2006 Fiscal Year Annual Research Report
微生物・植物テルペノイド生合成遺伝子クラスターの取得と利用による物質生産と開発
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16208012
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
佐々 武史 山形大学, 農学部, 名誉教授 (80023456)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山根 久和 東京大学, 生物生産工学研究センター, 教授 (80090520)
星野 力 新潟大学, 農学部, 教授 (30165542)
加藤 修雄 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (50150537)
及川 英秋 北海道大学, 大学院・理学院, 教授 (00185175)
大利 徹 富山県立大学, 生物工学研究センター, 助教授 (70264679)
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Keywords | テルペノイド / 生合成 / 遺伝子クラスター / 環化酵素 / P450酸化酵素 |
Research Abstract |
【植物】Pichia酵母を用いて,植物ホルモン生合成に関与するCYP85A2,CYP88Aの機能同定に成功した.In vitro系ではP450の膜への移行を確認でき,コケの多機能型環化酵素遺伝子も迅速に解析できた.イネの2番染色体において、ジテルペン環化酵素遺伝子とエリシター応答性P450酵素遺伝子からなるファイトカサン生合成遺伝子クラスターが存在する可能性を示した。【細菌】スクアレン環化酵素の触媒機構cation/π相互作用の実証を行い、スクアレンジオールを基質としてエポキシダンマランの創製に成功した。インドールジテルペンの生合成中間体モデルであるエポキシファルネシル側鎖を有する化合物を合成し、トリテルペン環化酵素(SHC)と反応させた。R体から非環化生成物1種が構造決定され、S体からは複数の環化生成物と推定されるものが生成した。放線菌に見出した原核生物起源として初めての例となるent-コパリル2リン酸生合成酵素とピマラ9(11),15ジエン生合成酵素の酵素学的諸性質を組換え酵素を用いて明らかにした。【糸状菌】酵母低温発現系にてアフィディコリン生合成遺伝子のうち、鎖状前駆体合成酵素および環化酵素の各遺伝子の発現を検討したところ、高ヒスチジン添加培地による低温培養において好収量で環化生成物の生産が確認された。フシコクシンの生合成に関与する環化酵素遺伝子のcDNAクローニングに成功した。その環化酵素PaFSはGGDP合成酵素と一次構造及び機能が連結したキメラ酵素だった。PaFSによるGGDPからフシコッカン骨格への環化過程において、プロトンが近接二重結合を経て、遠隔二重結合に転移するという、他例のない機構が介在していることを明らかにした。
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Research Products
(7 results)