2006 Fiscal Year Annual Research Report
食品由来りリスクの解析と管理、情報交換、教育に関する総合的研究
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16208022
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
新山 陽子 京都大学, 農学研究科, 教授 (10172610)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
春日 文子 国立医薬品食品衛生研究所, 室長 (40183777)
筒井 俊之 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 動物衛生研究所, 上級研究員 (70391448)
小澤 守 関西大学, 工学研究科, 教授 (60112009)
松本 恒雄 一橋大学, 法学研究科, 教授 (20127715)
矢坂 雅充 東京大学, 経済学研究科, 助教授 (90191098)
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Keywords | BSEリスクアセスメント / 高病原性鳥インフルエンザ / 風評被害 / リスクコミュニケーション / 消費者の情報処理 / リスク認知 / 経済疫学 / 公衆衛生制度 |
Research Abstract |
1.リスクアセスメント手法の開発 定量的評価手法の開発のために、確率論的モデルによりと畜場における検査対象月齢の変更が人のリスクに与える影響についてアセスメントを実施した。高病原性鳥インフルエンザの発生状況と防疫対策について獣医学的評価分析を行った。国際的な学会や講習会などに参加、開発・普及の現状を調査した。 2.クライシスの解析手法の開発 確率的には把握できない1回性の大規模事故発生メカニズムのモデル化のため、食品事故を含む多様な事故・災害の相似則を検討、特に高病原性鳥インフルエンザの風評被害の発生と拡大メカニズムについて、概念モデルを作成し、自己組織化現象を再現するセルラーオートマトン法をもちいて解析した。 3.リスク・食品情報の交換・伝達・受容 各種リスクを対象にしたリスク認知の国際比較研究の到達点と課題を整理、新たな国際調査が必要であると判断し、予備的に消費者面接調査を実施した。食品情報提供のあり方を検討するために、食品購買時の消費者の情報処理の実態と特質を解明した。認知心理学に依拠した情報処理プロセスの概念モデルを提示し、選択実験により情報過負荷状態を検証、また発話思考プロトコル分析法を用いた店舗での追跡調査を実施して表示情報の探索と評価の特質を解析した。 4.リスク管理制度の評価と手法の開発 経済疫学の手法の確立のために、費用一効果分析の新たな枠組みを開発し、HACCPを対象に分析した。牛と牛肉のトレーサビリティ制度、国際貿易品目のコーヒーをめぐる衛生・安全性確保の諸制度、「健康食品」の法規制の仕組み、コンプライアンス経営の系譜と意義について分析、あわせて食品安全に関わる公衆衛生制度の国際的な比較研究を行った。 5.エキスパート教育 オランダ、イギリスなどの修士教育プログラムを分析した。
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Research Products
(6 results)