2007 Fiscal Year Annual Research Report
農業環境におけるコロイド界面現象と流体運動が協同する物質動態とその予測制御
Project/Area Number |
16208023
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
足立 泰久 University of Tsukuba, 大学院・生命環境科学研究科, 准教授 (70192466)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤巻 晴行 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 講師 (90323253)
吉野 邦彦 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 准教授 (60182804)
京藤 敏達 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (80186345)
中谷 清治 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 准教授 (00250415)
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Keywords | コロイド / フロック / 構造 / 凝集 / 分散 / 高分子電解質 / コロイド担体輸送 / 流動電位 |
Research Abstract |
農業環境における人間活動の化学的なインパクトが自然条件によって変化することを念頭に、化学物質の輸送物性に大きく関わる、溶解、析出、核形成、吸着、ミセル化などの物理化学的因子と、拡散、沈降分離、レオロジー、巻き上げ挙動などの水理現象との間の関係を、コロイド現象の素過程である凝集分散現象に則して整理し、解析した。 また、この作業の一環として2008年6月に京都大学で開催される国際会議「Interface Against Pollution2008」の準備運営に積極的に関与し、過去4年間にわたり行ってきた本研究の成果を同会議のプレセミナーにおいて討議した。その結果、汚染物質の吸着拡散現象、汚染物質の輸送と微生物活動の関係に関わるコロイド界面現象、汚染物質の移動と蓄積における腐植物質のコロイド界面的役割などについて、今後の課題が明らかになった。 尚、本年度に公表した個別的成果を要約すると以下のとおりである。 1.粘土-水系の凝集分散とレオロジーの関係を詳細に解析する目的から開発した粘度計を用いモンモリロナイト水分散系で行なった実験結果について、分散状態の解析を進め、ゼロストレスリミット近傍における本手法の有効性を立証すると同時に、電気二重層の役割について明らかにした。 2.流動電位とコロイド安定性の2つの情報を用いて地層中におけるコロイドの輸送をDLVO理論に基づいて解析する手法の有効性を、腐植物質とカオリナイト粒子懸濁液のカラム通水により示した。 3.コロイド表面における高分子電解質の挙動とその機能をコロイドの凝集作用に基づいて解析した。
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Research Products
(24 results)