2006 Fiscal Year Annual Research Report
閉鎖系でのみ実現容易な環境下における植物生育反応とその植物生産への利用
Project/Area Number |
16208025
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
古在 豊樹 千葉大学, 学長 (90081570)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 英司 千葉大学, 園芸学部, 教授 (00186884)
丸尾 達 千葉大学, 園芸学部, 助教授 (20143266)
高垣 美智子 千葉大学, 園芸学部, 助教授 (00206715)
石神 靖弘 千葉大学, 園芸学部, 助手 (50361415)
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Keywords | 閉鎖型システム / 人工光 / 環境調節 / 薬草 / 植物環境応答 / 環境保全 / 省力 / 高付加価値植物生産 |
Research Abstract |
強制換気型光独立栄養培養システムの大型化を図ると共に、薬用植物(甘草、セイヨウオトギリソウ)およびサツマイモなどに関して、物理環境要因(光質、気温、二酸化炭素濃度、換気回数など)がおよぼす生長量、純光合成速度および薬効成分濃度への効果を調べた。その中で、甘草にmelatoninが含まれ、その濃度が紫外線強度によって変化することを見出した結果が、Journal of Pineral Researchに掲載された。さらに、培養植物の最適順化日数に関する研究もおこなった。これらの研究の成果は国際シンポジウムにおける招待講演としても発表された。これらの成果にもとづいて商用開発された閉鎖型苗生産システムは我が国ならびに韓国においてその販売実績を高めつつあり、今後のさらなる普及が期待される。 上記の閉鎖型システムで育成された苗を夏季の高温時または熱帯地域において温室内で栽培するためには冷房システムを導入せざるを得ない。そこで、気化冷却による新たな細霧冷房システム(上方気流付与による蒸発効率の向上)によるとその制御法を開発した。そのシステムの冷房性能とエネルギー収支を解析した結果、十分に実用化し得るとの結論を得た。さらに、その冷房システムと新たに開発した二酸化炭素施用システムの制御法を組み合わせて、最適な気温、相対湿度、二酸化炭素濃度の組み合わせを実現する方法を検討した。この結果の解析は未だ完了していないので、平成19年度の課題とした。以上、平成18年度は、雑誌論文24編、特許1件、著書(分担)2編を公表した。
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Research Products
(25 results)