2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16209004
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
鈴木 和夫 千葉大学, 大学院薬学研究院, 教授 (90109918)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小椋 康光 千葉大学, 大学院薬学研究院, 助教授 (40292677)
鈴木 紀行 千葉大学, 大学院薬学研究院, 助手 (10376379)
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Keywords | 環境 / 生体微量元素 / メタロミクス / ヒ素 / セレン / 銅 / ICP-MS |
Research Abstract |
本研究は、バイオメタルの生物学的機能と毒性を、それらの生体中における化学形態と関連付けることによって化学反応レベルで解明することを目的としている。平成18年度においては、各研究項目に関して下記のような成果を得た。 銅・メタロチオネインに関する研究:銅欠乏症であるMenkes病の治療を念頭に置いて、銅過剰時・銅欠乏時に誘導される様々な銅代謝関連遺伝子・蛋白質とメタロチオネインとの関わりを明らかにした。また、酸化ストレスによるメタロチオネインの核移行に関連する移行因子について検討し、多くの知見を得た。 セレンに関する研究:本研究において開発した安定同位体マルチラベル法を実際に様々な系に応用し、セレンの体内動態・代謝機構を詳細に検討した。その結果、セレンは栄養源として取り込む際の化学形によって、分布・代謝・排泄経路が大きく異なる事を直接的に明らかにした。特にセレンのメチル化・脱メチル化代謝に関して多くの知見を得た。 ヒ素に関する研究:無機ヒ素の代謝物として生体内で生成する有機ヒ素、特に硫黄を分子内に含む含硫有機ヒ素について元の無機ヒ素化合物と全く異なる性質をもつことを示した。またヒ素の動態がよりヒトに近い実験動物を用いることでその含硫有機ヒ素の動態・毒性発現機構を検討し、長期ヒ素暴露時に見られる発癌などの実際の病態との関連を検討した。
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Research Products
(6 results)