2004 Fiscal Year Annual Research Report
移植免疫ネットワークの分子機構に基づく個別化免疫抑制療法の確立
Project/Area Number |
16209005
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
乾 賢一 京都大学, 医学研究科, 教授 (70034030)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桂 敏也 京都大学, 医学研究科, 助教授 (10283615)
増田 智先 京都大学, 医学研究科, 講師 (90303825)
寺田 智祐 京都大学, 医学研究科, 助手 (10324641)
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Keywords | 免疫抑制剤 / 吸収障壁 / 薬物代謝酵素 / トランスポータ / 肝臓移植治療 / カルシニューリン / タクロリムス / シクロスポリン |
Research Abstract |
MDR1やCYP3A4など免疫抑制剤の薬物動態制御因子のみならず、末梢白血球中の様々な遺伝子も解析対象とし、これら諸因子間の情報伝達システムと機能・発現変動の分子機序、及びそれに基づく薬物応答性の変動予測システムを、生体肝移植患者を対象に構築することを目的とした。 1.ヒト組織を用いた遺伝子プロファイル作成:平成17年2月末までに収集した術時小腸組織(n=192)、移植肝生検の一部(n=208)を用いて、MDR1、CYP3A4、5、7、43の発現レベル並びに多型情報について収集し、術時に得られる小腸MDR1 mRNAレベルがタクロリムスの初期用量設定に際し有用なバイオマーカーであること、術後経過に伴う肝機能の回復とタクロリムス用量の漸増は移植される肝に発現するCYP3Aサブファミリーの発現情報並びにCYP3A5多型情報と良好に対応することを明らかにした。 2.末梢血白血球を用いた薬物感受性に関わる分子細胞生物学的解析:術後3及び7日目の末梢血よりtotal RNAを抽出し、タクロリムスの細胞内蓄積、代謝、薬理作用に拘わる遺伝子群の発現解析を行った。その結果、MDR1 mRNA発現レベルの高い患者群では、急性拒絶反応の危険度が高いこと、FK506 binding protein 1Aの個体間変動は小さいことが判明した。 3.薬物-タンパク相互作用スクリーニングシステムの開発:NCBIデータベースを用いて、FK506 binding protein 1Aに結合する可能性が高いタンパク質の抽出を試みた。今年度では、蛍光標識ベクターに組み込み、タンパク質間相互作用の検出系の構築を進めている。 研究計画初年度では、当初掲げた目標を概ね達成することができた。次年度以降、実施計画を進め、研究目標の早期達成を目指す。
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Research Products
(12 results)