2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16209006
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
粟生 修司 Kyushu Institute of Technology, 大学院・生命体工学研究科, 教授 (40150908)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山川 烈 九州工業大学, 大学院・生命体工学研究科, 教授 (00005547)
森江 隆 九州工業大学, 大学院・生命体工学研究科, 教授 (20294530)
磯貝 浩久 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (70223055)
花沢 明俊 九州工業大学, 大学院・生命体工学研究科, 助教授 (10280588)
夏目 季代久 九州工業大学, 大学院・生命体工学研究科, 教授 (30231492)
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Keywords | 内分泌撹乱化学物質 / 植物由来環境化学因子 / 性的二型行動 / カテゴリー弁別課題 / 情動行動 / 行動解析チップ |
Research Abstract |
1)ラット学習記憶機能および情動行動に及ぼす影響:ビスフェノールAを母ラットの出産前1週間曝露は、雄仔ラットの探索行動を促進し、雌仔ラットとの性差が消失するが、オークラクトンを母ラットに暴露しておくと雌仔ラットの探索行動が促進され、性差が発現した。ローズマリーの香りを暴露するとラシュリー迷路試験の成績が上昇し、海馬の脳血流を促進した。ホルムアルデヒドの曝露は、空間学習には影響を及ぼさなかったが、高架十字迷路試験で不安反応を増強した。 2)ラット扁桃体・海馬ニューロンに及ぼす影響:扁桃体内側核ニューロンのニオイ応答性の性差がビスフェノールA曝露で消失した。捕食者のニオイと植物のニオイへの反応性も影響を受け、性差がビスフェノールAの曝露で消失した。ホルムアルデヒドの曝露は、空海馬のカルモジュリンキナーゼIIのリン酸化を増強した。 3)行動の性差の評価:ビスフェノールAの胎児期暴露群と対照群のオープンフィールドにおける立ち上がり行動を自己組織化マップで分類すると、各群がほぼ異なる領域に配置され、各個体の評価を可能にする解析法に拡張できる可能性が示された。 4)ヒト行動の性差の評価:ヒトの種々の視覚認知機能を男女で計測比較した。一般的に感覚応答性に性差があることが知られているが、立体視や運動視において明確な性差は認められなかった。また、運動機能の男女差を文献的に調査し、多くの指標で性差を認めた。 5)形態解析チップ・行動解析チップの開発:青斑核の面積を自動計測するための解析プログラムを開発した。睡眠覚醒周期を評価し、健常児だけでなく自閉症で観察される睡眠障害と同様の睡眠覚醒司期を模擬する数理モデルを開発し、正常リズムを自閉症リズムを規定するパラメータを同定した。
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Research Products
(32 results)