2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16209020
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
下内 章人 National Cardiovascular Center Research Institute, 病因部, 室長 (80211291)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 孝晴 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 教授 (20135388)
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Keywords | 呼気ガス / 質量分析 / 非侵襲的検査 / 皮膚ガス |
Research Abstract |
本年度は昨年度までの調査に引き続き,これまでに開発した呼気ガス質量分析システムを用いて以下のような種々の疾患病態への臨床応用を試みた.すなわち,種々の生活習慣病を含む呼吸器・循環器・内分泌代謝疾患・消化器疾患などの患者や健康成人を合わせた1011名を対象に健康調査や種々の臨床検査情報を得た上で,安静座位における呼気ガス質量分析を行い低分子ガスを中心とする網羅的呼気データの収集を完了した.これにより統計的に検定可能な約30種類以上の疾患について特異的な低分子ガススペクトラムを得た.これにより呼気ガス質量分析法によるスクリーニング検査法の開発と集団検診への応用が実施可能となった.また,移動用携帯型超高純度人工空気吸入採取システムを実際の施設外での使用の有用性を検証する.さらに心肺運動試験における無酸素閾値(AT:無酸素運動による血中乳酸値の上昇)は心肺予備能を判定する上で極めて重要な指標であり,呼気02/C02分析から目視により求めた換気閾値(VT)により代用されていたが,VTの判定が困難な例がしばしばあった.そこで,健康成人男子を対象に高純度人工空気呼吸下で心肺運動負荷試験を行い,従来法の呼気02/C02分析に加え,APIMSによりm/z=3〜200の質量スペクトラムを一定間隔でスキャンしながら測定した.この結果,運動負荷に伴う酸素摂取量の推移と同期する微量ガス成分のm/zを呼気・皮膚ガス中に検出できた.さらに,日常生活における食品摂取・喫煙・飲酒など種々の生活習慣の生体ガスに及ぼす影響を明らかにした.
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Research Products
(9 results)