2005 Fiscal Year Annual Research Report
急性白血病の予後因子としてのVLA4の解析と同分子を標的とした新規治療法の開発
Project/Area Number |
16209034
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
新津 洋司郎 札幌医科大学, 医学部, 教授 (10045502)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱田 洋文 札幌医科大学, 医学部, 教授 (00189614)
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Keywords | 急性白血病 / VLA4 / キメラ抗体 |
Research Abstract |
(1)全国の大学病院の血液内科の診療科から、合計28件の新規急性骨髄性白血病患者の細胞(平成16年度の患者数を合計すると52例)を収集し、VLA4の発現強度を測定することができた。 (2)平成16年度に作製したヒト化キメラ抗VLA4抗体の効果(SG/73)をin vivoで確認した。具体的には、4Gyの全身放射線照射を施行したSCIDマウスに5x10^6個のヒトAML細胞株(U937)を移植して作製したヒトAMLマウスモデルに対して、ヒト化キメラ抗VLA4抗体(1mg/マウス)と抗癌剤であるAraC(20mg/マウス)を各々単独あるいは併用して静脈内投与し、マウスの生存期間を測定した。ヒト化キメラ抗VLA4抗体を単独投与したマウスの平均生存期間は28日間であった。AraCを単独投与したマウスの平均生存期間は45日間であった。一方、ヒト化キメラ抗VLA4抗体とAraCを併用投与したマウス(併用療法施行マウス)は、58日間生存していた時点で屠殺して、諸臓器におけるU937の残存をhuman Alu sequenceを検出するPCR法で確認した。その結果、治療前にはU937は骨髄のみ存在していたが、併用療法施行マウスにおいては、骨髄を含めて検索した全臓器(末梢血,大脳,肺,心臓,胸腺,肝臓,脾臓,腎臓,卵巣)においてU937を認めなかった。つまり、ヒト化抗VLA4抗体がAraCによる治療効果を増強することを確認した。 (3)1x10^7個の患者新鮮AML細胞(FAB分類M2の症例)を4Gyの全身放射線照射と抗アシアロ血清を投与したNOD/SCIDマウスに移植して、患者AMLマウスモデルを作製することに成功した。具体的には、患者新鮮AML細胞を移植後、120日間〜145日間でマウスはヒト白血病を発症して死亡した。死亡した時点では、上記のPCR法にて骨髄を含めて検索した全臓器(末梢血,大脳,肺,心臓,胸腺,肝臓,脾臓,腎臓,卵巣)に患者新鮮AML細胞を検出した。
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