2005 Fiscal Year Annual Research Report
脳腫瘍抗原とそのペプチド等価体を用いたMHCクラスI拘束性細胞療法の開発
Project/Area Number |
16209044
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
吉田 純 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40158449)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若林 俊彦 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教授 (50220835)
水野 正明 名古屋大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (70283439)
佐藤 雄一郎 帝京科学大学, 理工学部, 教授 (00291229)
西村 孝司 北海道大学, 遺伝子制御研究所, 教授 (30143001)
田沼 靖一 東京理科大学, 薬学部, 教授 (10142449)
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Keywords | 脳腫瘍 / 主要組織特異抗原 / 免疫療法 / 細胞療法 / ISO / GMP |
Research Abstract |
本研究では、我々が独自に同定してきた脳腫瘍抗原とそのペプチド等価体を用いた悪性脳腫瘍に対するMHCクラスI拘束性細胞療法の開発を目指している。その開発プロセスとして、(1)脳腫瘍特異または関連抗原を同定し、それを用いた悪性脳腫瘍に対するMHCクラスI拘束性細胞療法を開発する、(2)同定した抗原ペプチドを基に、ペプチド等価体を作製し、生体内で、より安定的に免疫を惹起できることを確認し、GMP(Good Manufacturing Practice)に対応した細胞調製法を確立する、(3)それらの臨床研究の実施を目指す、の3つの課題を掲げた。今年度は、昨年に引き続き、このうちの(1)及び(2)の課題を研究した。その結果、悪性脳腫瘍の特異的抗原となりうる新規のペプチド配列を、genome-information drug design法を用いて見出し、そのペプチドにより、効率よく、細胞障害性Tリンパ球が誘導できることを証明した。現在、そのペプチドを鋳型にして、ペプチド等価体またはその有機化合物のデザイン化を進めている。一方、GMP(Good Manufacturing Practice)に対応した細胞調製法を確立するためのステップとして、ISOの取得を目指した。その結果、細胞調製に関しては、ISO9001:2000とISO13485:2003の取得が内定した。これにより、名古屋大学においては、来年度以降、国際基準をクリアした形で、細胞調製が進められることになった。来年度は、今年度までの研究成果を基盤にして、課題(3)にあげた臨床研究の実施を目指すことになる。
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Research Products
(10 results)