2006 Fiscal Year Annual Research Report
骨リモデリングユニットを標的としたハイブリッド型新規薬物治療の開発
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16209053
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
大谷 啓一 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (10126211)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下川 仁弥太 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教授 (80014257)
青木 和広 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助手 (40272603)
高橋 真理子 東京医科歯科大学, 歯学部, 教務職員 (90334440)
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Keywords | 破骨細胞 / 骨吸収 / TNF / RANKL / リウマチ / 歯周病 / ナノ・ゲル / ミニポンプ |
Research Abstract |
前年に効果の明らかとなったCHP-ナノゲルとTNF受容体アンタゴニスト(WP9QY)のハイブリッドの効果をin vivoの骨吸収寒験モデルにおいて検討した。ラットを7日間、低Ca食飼育すると脛骨骨端部の海綿骨を中心に骨塩量(BMD)の低下が認められる。WP9QYを1日2回投与するとBMDの減少を弱いながらも抑制はするが、有意な差としては認められなかった。一方、同量のWP9QYを用いたCHP-ナノゲル-ハイブリッドは有意に低Caにより起こりうるBMD減少を抑制した。また、低Ca食により増加する破骨細胞数、破骨細胞面をCHP-ナノゲル-WP9QYハイブリッドは有位に抑制したが、W9QY単独投与では効果は認められなかった。さらに低Ca食飼育により発現するハイターンオーバーによる骨芽細胞面の増加をCHP-ナノゲル-ハイブリッドは有意に抑制した。以上の結果により生体内にて不安定な挙動を示し、効果消失が速いWP9QYペプチドはCHP-ナノゲルとハイブリッド複合体を作ることにより生体内での安定性が高まり、骨吸収抑制作用をより強く示すものと考えられた。このようなナノゲルと小分子量ペプチドのハイブリッドは生体への薬物移送効果を高め、薬理作用も促進することから有用な薬物応用への手法となることが示唆された。
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Research Products
(4 results)