2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16209060
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
夏目 長門 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (90183532)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平原 史樹 横浜市立大学, 医学部, 教授 (30201734)
高戸 毅 東京大学, 医学部, 教授 (90171454)
戸塚 靖則 北海道大学, 歯学部, 教授 (00109456)
平塚 博義 札幌医科大学, 医学部, 教授 (50165180)
小村 健 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (10334434)
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Keywords | 口唇裂 / 口蓋裂 / 口唇口蓋裂 / 先天異常 / 遺伝子 / ゲノム |
Research Abstract |
1.昨年度中に倫理委員会への申請を行い得なかった研究分担施設においては、準備を進め今年度に申請を行い、可及的に各施設での承認を得た。 2.前年度に研究分担者と打ち合わせ会議を行い確認した研究実施方法に従い、研究を引き続き実施した。研究分担施設へ送付した血液採取ならびデータ入力のための物品を使用し、遺伝子試料の収集を開始した。 3.得られた試料は、匿名化システム、大型超低温フリーザー、特注遺伝子試料保管庫に、指紋認証システムなどを配した口腔先天異常疾患関連遺伝子共同研究機構の口腔疾患関連遺伝子バンキングルームにて、患者のプライバシーに十分留意するとともに安全に保管した。 4.これまでにバンキングされているミャンマー人試料のうち、口唇・口蓋裂患者181名とその父親49名、母親74名の試料を用い、葉酸代謝関連酵素、5,10-メチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素(MTHFR)遺伝子のC677T多型について解析し、この多型と口唇・口蓋裂との関連性について、検討を行った。患者や両親は、本症の裂型、性別で分けた群を設定し、詳細な検討を行った。この途中経過は、第29回日本口蓋裂学会学術集会(東京、2005.5.25-26)にて報告を行った。また、同様に、ベトナム人試料、患者331名とその父親171名、母親191名を用い解析を行ったデータについては、第45回日本先天異常学会学術集会(東京、2005.7.14-16)にて発表を行うとともに、愛知学院大学歯学会誌において報告した。ミャンマー人ならびにベトナム人については、これまで危険要因と考えられていた変異型のTT型が、疾患群において少ないという、大変興味深い結果が得られた。 5.さらに、モンゴル人の試料、患者307名とその父親158名、母親220名についても同様に解析を進め、口唇・口蓋裂との関連について解析を進めた。その結果モンゴル人では、先述のミャンマー人やベトナム人と異なり、TT型が疾患群で少ないという結果は得られず、民族間の本症発生率の違いも含め、さらなる検討を行っている。
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Research Products
(2 results)