2007 Fiscal Year Annual Research Report
現代イスラームにおける「平和と暴力」に関する比較宗教学的研究
Project/Area Number |
16251002
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
塩尻 和子 University of Tsukuba, 大学院・人文社会科学研究科, 教授 (40312780)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 武史 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 准教授 (00294611)
津城 寛文 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 教授 (30212054)
板垣 雄三 東京大学, 名誉教授 (10014458)
中田 考 同志社大学, 神学部, 教授 (40274146)
山岸 智子 明治大学, 政治経済学部, 准教授 (50272480)
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Keywords | イスラーム / 教義 / 平和思想 / 戦争・紛争 / ジハード / 聖戦 / 多元主義 / 宗教間対話 |
Research Abstract |
今年度は代表者の塩尻はチュニスで開催された国際会議に参加するとともに、本プロジェクトのテーマを中心にした2冊の単著を出版した。筑波大学内で、12月6日、臼杵陽氏(日本女子大学教授)を講師に招き、板垣も講師として「イスラームにおける平和と戦争、「反テロ戦争」の時代をどのように生きるか」というテーマのもとに公開講演会と研究会を開催した。公開講演会には100名近い教員、院生、一般が集まり、盛況であった。講演会終了後、塩尻の研究室にて、講師の臼杵氏を囲んで板垣、木村、佐久間、津城、塩尻が「中東地域の平和とイスラーム」について研究会を行なった。分担者の海外調査では、池田は平成20年1月に中央アジアのウズベキスタンに出張し、イスラーム教徒とユダヤ教徒の関係などについて、中央アジア独自の宗教環境と共存関係など、独自の宗教社会構造を調査した。板垣は7月から8月にかけて中国へ出張し、北京、寧夏、新彊、西海、雲南、広州、泉州をまわり、各地でモスクを訪ね、中国ムスリムの厳しい実情を調査した。木村は、インドネシアのジャカルタで「都市と宗教と環境」の関係について調査を行ない、その成果の一部を10月にチュニジアでのTJASSSTにおいて発表した。竹下は10月にイランのテヘランとタブリーズを訪れ、「国際マウラーナー・シャムセ・タブリージー・シンポジウム」に招待されて研究発表を行なった。中田はマレーシアを訪問し、マレーシア国際イスラーム大学など現地の研究機関や大学を訪問し、セミナーなどに出席して意見交換を行なった。飯塚と山岸は8月にモロッコとスペインに出張し人々の意識調査を行なった。津城は「近代スピリチュアリズム」や「民俗信仰と心霊研究の関係」についての研究を行なった。これらの成果は今後の宗教間対話と平和的共存に資するものとなるであろう。
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Research Products
(50 results)