2006 Fiscal Year Annual Research Report
東アフリカ諸国のコーヒー産地をめぐる地域経済圏に関する実証的研究
Project/Area Number |
16252005
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
池野 旬 京都大学, 大学院アジア・アフリカ地域研究研究科, 助教授 (40293930)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 周平 京都大学, 大学院アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (90170943)
辻村 英之 京都大学, 大学院農学研究科, 助教授 (50303251)
池上 甲一 近畿大学, 農学部, 教授 (90176082)
上田 元 東北大学, 大学院環境科学研究科, 助教授 (10241514)
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Keywords | 地域経済 / アフリカ / タンザニア / ルワンダ / エチオピア / コーヒー / 農村社会経済変容 / グローバル化 |
Research Abstract |
本年度は本研究計画の最終年度にあたり、タンザニア、ルワンダ、エチオピアおよびザンビアにおいて資料収集ならびに農村調査を実施した。本年度の調査結果を含む3ヶ年の研究成果を踏まえて、2006年8月にタイ国バンコクにおいて、近畿大学農学部およびカセサート大学経済学部と共催で、Perspectives of Alternative Commodities Chain : Production, Trade and Consumptionという標題の国際研究集会を開催し、タイ、インドネシア、ラオス、台湾、タンザニア、日本から20数名の研究者が参加した。本研究計画からは研究代表者の池野、研究分担者の島田、上田が参加し、またタンザニアのコーヒー産業に造詣の深いN.E.Mwamba博士(ダルエスサラーム大学経済研究所)を招聘した。国際研究集会においては、本研究の研究成果に対して東南アジアならびにアフリカ農村研究者、フェアトレード専門家等から、貴重なコメント・助言を受けた。この研究集会での報告要旨をもとにして、African Study Monographs誌にAfrican Coffee Economy at the Crossroadsと題する特集号(第35号)を組み、タンザニアのキリマンジャロ関連の論文3本、ルワンダ1本、エチオピア1本の論文集を収録し、2007年3月に公刊した。さらに、研究代表者、研究分担者4名、研究力者2名の論文を収録した科学研究費補助金研究成果報告書を作成した。研究成果報告書においては、タンザニアのキリマジャロ地域においては広域の地域経済圏が成立せず、内部でいくつかの下位地域社会経済圏が機能していること、エチオピアでは民間業者に互して協同組合が活発に活動していること、ルワンダのコーヒー産地では特異な小作制度が発生しつっあることが明らかにされ、各国でコーヒー経済の態様が異なることが実証研究により証明され、本研究計画でめざした東アフリカ諸国での比較研究の必要性が確認された。
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Research Products
(4 results)