Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川本 恵子 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 助教授 (20360977)
長澤 秀行 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 理事 (60172524)
金山 紀久 帯広畜産大学, 大学院畜産学研究科, 教授 (00214445)
伊藤 繁 帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (00003145)
今井 邦俊 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 教授 (70374767)
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Research Abstract |
(1)タイMahidol大学、Thammasat大学と共同で、ヒトIgGによる炭疽菌の防御抗原に対する抗体作成を開始し、炭疽ワクチン効果検定システムの構築を実施するための検出システムの作成を行った。 (2)アジア地域における有用性を検討する予定で、鳥インフルエンザウイルスのNP蛋白の大腸菌組換えタンパクを作成し,抗体検出用ラテックス凝集テストを開発した。本法は理論上は動物種に関係なくインフルエンザAウイルス抗体を検出できる。しかし,実際は,鶏血清では問題とならないが,アヒル血清では非特異的凝集を否定できない検体が出現し,その反応を完全に除去できなかった。したがって,さらに改良と評価が必要と考えられる。 (3)鶏肉,豚肉,牛肉,エビの総数136検体からサルモネラ属菌は25.6%,鶏肉、豚肉,牛肉の総数135検体からEHEC O157は1.4%,カキ及びエビの総数51検体から腸炎ビブリオは27.6%の割合で各々検出され,タイ国においては,これらの食中毒菌による食品の汚染率が高いことが判明した.サルモネラ属菌は,スーパーマーケットよりもオープンマーケットにおける汚染率が高く,また,鶏肉からの分離率が最も高かった.一方,わが国に輸入された冷凍エビ100検体から,腸炎ビブリオ,サルモネラ,EHEC O157は検出されず,衛生管理が良好と考えられた. (4)ラテックス凝集反応によるトキソプラズマ症の人と豚の感染実態に関する疫学調査を行った。520頭の豚と136人から採血した。豚は,月齢が進むと陽性率が高まり,出荷段階では7割以上の豚が陽性であった。フエ近郊では豚の屠畜業者及び豚肉販売業者112人中17人(擬陽性25人)が陽性,ハノイ近郊では養豚農家とその家族24人中4人(擬陽性7人)が陽性であった。日本と比較し、人の抗体保有率は低いが,豚は高かった。
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