2004 Fiscal Year Annual Research Report
スーパクラスタを指向した性能拡張性をもつソフトウェア分散共有記憶方式の研究
Project/Area Number |
16300004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
弓場 敏嗣 電気通信大学, 大学院・情報システム学研究科, 教授 (50251723)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本多 弘樹 電気通信大学, 大学院・情報システム学研究科, 助教授 (20199574)
吉瀬 謙二 電気通信大学, 大学院・情報システム学研究科, 助手 (50323887)
片桐 孝洋 電気通信大学, 大学院・情報システム学研究科, 助手 (40345434)
塚本 享治 東京工科大学, メディア学部, 教授 (90386764)
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Keywords | ソフトウェア分散共有記憶 / 一貫性プロトコル / 性能拡張性 / クラスタコンピューティング / 並列処理 |
Research Abstract |
■研究の目的 スーパークラスタの有用性の向上を狙いとして、性能拡張性をもつソフトウェア分散共有記憶システムをマルチクラスタ上に構築する。物理的に分散して配置されるマルチクラスタの主記憶上でデータの一貫性制御を行うとき、クラスタ内とクラスタ間の一貫性制御を差別化し制御方式に階層性をもたせる考え方の枠組み「階層化パラダイム」を設計思想とする。 効率低下の原因となるプロセッサ間の頻繁な一貫性制御のための通信の発生を制御し、クラスタ間の通信量を削減する。応用プログラムのデータ配置においても、階層化パラダイムに従ってデータ参照・書き込みの局所性を考慮する。通信オーバヘッドを削減し、マルチクラスタにおける性能拡張性の阻害要因を克服する方策を実現する。 ■当該年度の研究実績 平成16年度においては、小規模クラスタ実験環境を構築し、既存のソフトウェア分散共有記憶システムの性能を解析・評価した。マルチクラスタ環境に適正があるホームベース型ソフトウェア分散共有記憶システムJiaJia(中国科学アカデミ)を同実験環境上に実装した。マルチクラスタの実現に向けて技術課題を検討し、階層化パラダイムに基づく具体的な設計指針(の一部)を得た。同指針に基づいて、新たなソフトウエア分散共有記憶システムMochaの設計・構築に着手した。 1.一貫性プロトコルが応用プログラムの実行時間に及ぼす影響に視点を置き、ソフトウェア分散共有記憶システムの性能拡張性に対する阻害要因を定量的に捉える枠組みを検討した。 2.通信オーバヘッドを削減するソフトウェア分散共有記憶システムを設計し、その一部を試作した。 3.階層化パラダイムに基づいて、効率の良いマルチクラスタ向けソフトウェア分散共有記憶システムの実現に向けた下記の課題を検討した。 ●同システム上で実行する応用プログラムの性能チューニング方式 ●粗粒度並列処理とソフトウェア分散共有記憶システムの整合性 ●マルチクラスタにおけるマルチホームベースの一貫性プロトコル
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Research Products
(8 results)