2004 Fiscal Year Annual Research Report
IPv6End-to-endマルチホームによるインターネットの高信頼化
Project/Area Number |
16300016
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岡部 寿男 京都大学, 学術情報メディアセンター, 教授 (20204018)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 素典 京都大学, 学術情報メディアセンター, 助教授 (30268156)
江原 康生 京都大学, 学術情報メディアセンター, 助手 (40324686)
藤川 賢治 京都大学, 情報学研究科, 助手 (40293899)
吉廣 卓哉 和歌山大学, システム工学部, 助手 (80362862)
|
Keywords | IPv6 / マルチホーミング / 高信頼化 / TCP / IP / アドレス自動割当 / 経路制御 |
Research Abstract |
本年度は、研究計画に従い、ホームネットワークのような小規模のネットワーク(サイト)を対象に、複数あるサイト出口ルータからそれぞれ順に階層的にIPアドレス空間を自動的に配布し、サイト内の経路制御をそれに連動させて、end-to-endマルチホーミングに必要なIPv6マルチホーミング環境を、利用者の特別な関与なく実現した。具体的には、サイト内のアドレス設定と経路制御設定を完全に自動的に行う仕組みを、IPv6におけるホストに対するIPアドレスの自動設定やIPアドレスの付け替えのプロトコルの拡張として設計し、実装した。提案したプロトコルはIETF multi6ワーキンググループに、標準化草案として提案した。 また、マルチホーム化されたホスト間で、送信元アドレスと宛先アドレスの組み合わせにより得られる全ての経路を双方向で積極的に活用する仕組みを、TCPの拡張として実装した。これにより各ホスト間において通常のTCPによる通信においても複数の経路を利用することによる高信頼度が実現できるようになった。さらに、socksプロトコルによる中継サーバを用いる方法で、この拡張に未対応のホストにおいても高信頼化のメリットが享受できることを示し、実験により確認した。 一方、end-to-endマルチホーミングをモバイル環境において実現する方式についても考察し、IETFで新たに標準化が始まったHIP(Host Identity Protocol)を応用する方法を提案した。さらにそれを公衆無線インターネット環境で利用する際のセキュリティレベルについての評価も行った。
|
Research Products
(6 results)