2004 Fiscal Year Annual Research Report
感性スケーラブル表示を指向したディジタルミュージアム構築のための基礎検討
Project/Area Number |
16300024
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
加藤 茂夫 宇都宮大学, 工学部, 教授 (00143529)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 まどか 宇都宮大学, 工学部, 講師 (80322014)
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Keywords | ディジタルミュージアム / 超高精細画像 / 感性スケーラブル表示 / 可逆符号化 / 情報源符号化 / 回転補償 / 画像符号化 |
Research Abstract |
本研究の目的は、人類の文化遺産である絵画、書画、伝統工芸、建築物などの芸術作品を超高精細画像化し、ディジタルデータとしてデータベースに保存することにより、高度感性情報を半永久的に劣化なく次世代へ遺すことを可能とするディジタルミュージアム(電子博物館)構築のための基礎検討を行い、そのプロトタイプを試作することにある。具体的には、感性スケーラブル伝送なる概念を確立し、これを実現可能とするディジタルミュージアムの符号化伝送表示システムを開発してそのプロトタイプを試作するとともに、ネットワークで接続された複数端末を利用して伝送表示実験を行い、構築した試作システムを評価する。以下、平成16年度の研究実績の概要を述べる。 (1)スケーラブル符号化手法の開発 これまでSNRスケーラビリティや空間スケーラビリティの概念がMPEG-4やJPEG2000において提案されている。しかしながら、ディジタルミュージアムで取り扱う画像データに対しては、上記のスケーラビリティのみでは効果的な表示は望めない。本年度は、ウェーブレット変換を用いたプログレッシブ伝送方式について検討を行い、画質スケーラビリティや、さらには感性スケーラビリティ伝送の可能性についての基礎検討を開始した。 (2)可逆符号化手法の開発 ディジタルミュージアムで取り扱うデータは、絵画ばかりではなく立体芸術作品などをディジタイズしたものも含まれる。立体芸術作品においては単一方向のみではなく、多方向から撮像した超高精細画像データを扱う必要があり、このための表示方式や符号化方式を検討し、シミュレーション実験を行った。具体的には、回転補償予測符号化方式や展開図利用型符号化方式について検討を行った。
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Research Products
(5 results)