2004 Fiscal Year Annual Research Report
実スケール動的設計を目的とした力覚提示機能を有するVR設計環境の構築
Project/Area Number |
16300025
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 誠 東京工業大学, 精密工学研究所, 教授 (50114872)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小池 康晴 東京工業大学, 精密工学研究所, 助教授 (10302978)
長谷川 晶一 東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (10323833)
橋本 直己 東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (70345354)
張 暁林 東京工業大学, 精密工学研究所, 助教授 (60280971)
|
Keywords | 実スケール / 没入型設計環境 / 力覚提示機能 / マルチモーダル / VR設計環境 / インタラクション / 動的設計環境 / マルチプロジェクション |
Research Abstract |
本研究で研究開発する実スケール動的設計を目的とした力覚提示機能を有するVR設計環境は、次に示す三つの基本構成要素から構成されている。 (1)実世界と同様に人間が設計対象を操作することのできる実スケールの没入型設計環境 (2)自然でリアルな操作体験の可能な力覚提示機能を含めたマルチモーダルなVR設計環境 (3)設計対象を物理法則の下でダイナミックに操作可能な動的設計環境 本研究ではこれらの基本構成要素の中で特に(1)の要素に重点をおいて、具体的な設計の提案を行い開発を進めた。 人間中心の設計環境を実現する上では、実世界での操作と同様に設計対象物を実スケールで操作できなければならない。本研究では、設計対象は車、生産設備、建築、都市環境といった人間の身体性インタラクションが特に重要な対象物である。身体性インタラクションが自然にできるためには、設計者や利用者が設計対象の世界に没入できる実スケールの等身大映像提示環境が不可欠である。本研究では、研究代表者らが、この数年間、提案開発を続けてきた等身大仮想環境D-visionを拡張改良することにより、本研究のための没入型設計環境を実現した。提案する没入型設計環境は以下のような特徴を持っている。 1.マルチプロジェクションシステム 2.等身大曲面スクリーン 3.マルチPCレンダリングシステム 4.使用者の視点位置に応じたダイナミックな投影方式 1-3の特徴はすでに等身大仮想環境D-visionにおいて採用された特徴であり、すでにその有効性、実用性が確認されているため、本研究でも積極的に取り入れ、特徴4のダイナミックな投影方式は本研究において新たに提案予定にした投影方式である。 没入型の映像提示環境において、設計者や利用者は投影スクリーンに映し出された設計対象モデルに対して様々な視点から観察をする必要があり、この際歪みのない設計対象の映像を投影するためには、設計者や利用者の視点位置に応じて投影すべき映像の幾何変換を正確に行う必要がある。これを実時間で処理する方式を提案した。従来このようなダイナミックな投影方式は通常のPC環境では大変困難であったが、近年のCGレンダリングのためのグラフィック専用エンジン(GPU)の急速な発展がそれを可能にしつつあり、本研究でもこのGPUの処理能力を最大限に生かした方式を提案している。
|
Research Products
(6 results)