2006 Fiscal Year Annual Research Report
環境と人間に適応し協調的に行動する個人用知的小型移動体システム
Project/Area Number |
16300044
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Research Institution | NAGOYA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
長尾 確 名古屋大学, 情報メディア教育センター, 教授 (70343209)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河口 信夫 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助教授 (10273286)
大平 茂輝 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 助手 (60339695)
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Keywords | 個人用知的移動体 / 移動体間通信 / アドホックネットワーク / 状況認識 / 連携協調 / センサー統合 / 体験共有 / 体験コンテンツ |
Research Abstract |
本年度は、昨年度までに製作した3台の小型移動体を用いて、動的環境において通信可能な移動体の検出と移動体間通信の応用、さらに移動体通信とグローバルネットワークの連動とその応用について前年度に引き続き研究を行った。本研究の成果である個人用知的移動体は、搭乗者である人間や、移動体自身を取り巻く環境に適応し、個体間通信によって協調的に動作可能な個人用の乗り物である。この移動体に乗り込むことによって、移動に伴う環境の変化に応じて、暗黙的な情報処理を行うことができる。 本年度は、特に、移動体によって自動的に獲得される情報に基づいた、搭乗者間の体験共有に関して重点的に研究を行った。本研究では、体験を「個人的行動一般に対する主観的解釈」と定義する。そして、たとえば、移動履歴や通信履歴などの、移動体によって獲得される様々な文脈情報に対して体験としての解釈を与えることによって、体験コンテンツと呼ばれる複合的コンテンツを作成する。我々が開発した体験コンテンツを共有するためのプラットフォームでは、体験コンテンツをオーサリングするためのツールが提供され、ユーザーは自身の体験を整理することができる。 さらに、体験共有によって実現される応用例として、体験コンテンツを利用して実世界における体験を支援する、追体験支援システムを構築した。このシステムは、自分あるいは他者が過去に作成した体験コンテンツの一部あるいは全部をプラットフォーム上で閲覧後に引用した結果を移動体に動的にダウンロードし、自身の体験をガイドする仕組みである。 このように移動体と通信技術を用いた新たな応用の分野を開拓することができた。
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Research Products
(6 results)