2005 Fiscal Year Annual Research Report
3次元グラフ構造マイニング手法とそれに基づく生理活性分子部位同定システムの開発
Project/Area Number |
16300045
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
鷲尾 隆 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (00192815)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
元田 浩 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (00283804)
大原 剛三 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (30294127)
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Keywords | グラフ構造 / データマイニング / 化学生理活性相関 / 3次元構造 |
Research Abstract |
前年度に達成した成果を踏まえ,(i)3次元グラフ構造の部分分子部位の分かりやすい表示方法の開発,及び(ii)化学分子軌道計算結果との関連付け方法の開発の2つに取り組んだ. (i)3次元グラフ構造の部分分子部位の分かりやすい表示方法の開発 2次元グラフに比較して,3次元グラフは複雑な構造を有している.しかしながら,データマイニングの結果が人間に理解できなければ,その価値を発揮できない.従って,人間にとって分かりやすい表示方法の開発は,データマイニングアルゴリズムの開発同様に極めて重要である.そこで,特に化学分子の3次元グラフ構造部位の表示について,研究協力者である化学者や医師などの専門家の意見を反映させ,分かりやすいデータマイニング結果の表示方法を開発した. (ii)化学分子軌道計算結果との関連付け方法の開発 3次元グラフ構造データマイニングによって,生理活性を示す部分分子部位の候補が導出されたとしても,本当にそれが与えられた反応環境において人体に当該活性の影響を与えるか否かの検証が必要となる.そのため,部分分子部位の候補と人体のたんぱく質,遺伝子などとの結合の可能性,可否について,実際に分子軌道法によって計算し検証することが望ましい.この計算には分子内ないしは部分分子部位内の各原子の3次元的位置関係情報が必要であり,これは従来の2次元グラフ構想データマイニングではなく,当該3次元グラフ構造データマイニングによってはじめてもたらされるものでる.このように,3次元グラフ構造データマイニングと化学分子軌道計算を結び付けることによって,詳細で精度の高い分析が可能になり,多くの実際的知見が得られると期待される.そこで,マイニング結果を如何に化学分子軌道計算に反映させるかの方法に関して,研究協力者である化学者の支援を受けながら検討を行った. 以上により,最終次年度に生理活性分子部位同定システム開発の総仕上げを行う見通しを得た.
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Research Products
(8 results)