Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
隅田 英一郎 株式会社国際電気通信基礎技術研究所, 音声言語コミュニケーション研究所, 主幹研究員 (90395020)
安田 圭志 株式会社国際電気通信基礎技術研究所, 音声言語コミュニケーション研究所, 研究員 (50395018)
松本 一則 (株)KDDI研究所, 主任研究員
柳田 益造 同志社大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00116120)
西納 春雄 同志社大学, 言語文化教育研究センター, 助教授 (50172680)
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Research Abstract |
本年度は,主に以下の3つの課題について取り組んだ. 1.英語によるコミュニケーション能力を効率的に身に付けるには,学習者の能力にあった教材を提示することが重要である.そこで本年度の研究においては,日本人英語学習者に対する英訳問題の難易度測定に関する取り組みを行った.具体的には,様々なTOEICスコアを持つ複数の日本人英語学習者により作成された英訳を採点し,それらのTOEICスコアと採点結果とをロジスティック回帰により分析した.これにより,英訳問題と,英訳難易度とが関連付けられた基礎データを作成することが出来た.本データは,今後の研究において,英訳問題文を分析することにより,英訳難易度を自動測定するための基礎資料として有用である. 2.上記1の取り組みにおいては,日本人にとって需要が高いと考えられる旅行会話研究を対象として行ったが,今後,旅行会話のみならず,より広い分野の英語学習へ応用するため,ビジネス関連,e-mail,医療関連等,様々なカテゴリの英訳問題についてもデータ収集を行った.本年度のデータ収集では,対様々なTOEICスコアを持つ79名の被験者を集め,被験者1名に対して約500文の英訳問題を解かせることにより行なった. 3.日本人英語学習者の文法能力を自動測定するため,既存の英語コーパスから,空所補充問題を自動生成する方法を提案した.本手法では,まず,英語コーパスから取得した英文に対して空所の位置を決め,その位置の単語を正解の選択肢とする.次に辞書を参照して,空所に対する不正解の選択肢の候補を生成する.最後にWEBを参照して,候補を空所に埋めた英文の妥当性を検証し,取捨する.実験の結果,本手法により自動生成した問題の採点結果に基づく能力値と,被験者のTOEICスコアは高い相関を持つことが確認された.
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