2006 Fiscal Year Annual Research Report
注視情報の伝達に基づくコミュニケーション支援空間の構築
Project/Area Number |
16300058
|
Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
松本 吉央 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教授 (00314534)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小笠原 司 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (30304158)
上田 淳 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (30346308)
上田 悦子 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (90379529)
原田 研介 産業技術総合研究所, 知能システム部門, 研究員 (50294533)
|
Keywords | 注視点 / 計測 / 画像 / 視線 / 推定 |
Research Abstract |
本年度は主に,1.手と顔の計測に基づくユーザの状態推定,2.ヒューマノイドロボットを用いた遠隔コミュニケーションの2つについて研究を行った. 1.手と顔の計測に基づくユーザの状態推定 近年盛んになりつつある遠隔授業中の受講者および講師の支援を行うために,受講者の行動を自動認識する手法に関する研究を行った.特に学習行動の中でも重要度の高い「筆記状態」を対象とし,ベイズ推定を利用した認識を行った.観測としてはサーモグラフを利用して計測した机上の手先位置と,これまでに開発してきた顔情報計測システムを利用した顔向き・視線方向の情報を用いた.視線方向を利用すると,受講者がモニタ上の映像を見ているか机上のノートを見ているかが判別できる.この2つの状態でそれぞれで学習し,認識時には視線情報によりモデルをスイッチングすることで,約85%の認識率を達成した. 2.ヒューマノイドロボットを用いた遠隔コミュニケーション 自然で円滑な遠隔コミュニケーションを実現することを目指し,ヒューマノイドロボットをコミュニケーションのメディアとして利用することを提案し,計測したユーザの顔情報を遠隔のロボットに投影するシステムを構築した.実験としては,まず顔ロボットInfanoid2を用いた表情の伝達システムによる印象評価実験を行い,ビデオチャット,アバターチャット等よりも高いインパクト感が与えられることが明らかになった.またHRP-2を利用した秋葉原と奈良の間での遠隔コミュニケーション実験を行い,遠隔ユーザはロボットの頭部の動きを通して広いカメラ視野を得ることができ,またロボットと対面しているユーザはロボットの動きを通じて遠隔ユーザの様子を知ることができることが確認された.これにより,ロボットを新たな遠隔コミュニケーションメディアとしての利用することの有効性が確認できた.
|
Research Products
(5 results)