2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16300061
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Tohoku Institute of Technology |
Principal Investigator |
木戸 博 東北工業大学, 工学部, 助教授 (00356172)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
粕谷 英樹 宇都宮大学, 工学部, 教授 (20006240)
重野 純 青山学院大学, 文学部, 教授 (20162589)
|
Keywords | 声質 / 発話様式 / 音声合成 / 日常表現語 / 記憶 / 聴取印象 / 非言語情報 / パラ言語情報 |
Research Abstract |
本研究の究極の目的は、聴取者(音声研究者ではない一般市民を想定)が聞き取って記憶している特定の発話者の「音声言語の総体」を、音声合成の手法を用いて近似よく再現する「音声モンタージュシステム」の実現にある。本課題の期間(平成16年度からの3年間)で、6つの部分課題それぞれについて研究を進め、その成果を統合し、声質の再現に重点を置いたプロトタイプのシステム構築を目指す。 1年目である今年度の研究実績を部分課題ごとにまとめて以下に述べる。 部分課題(1)(言語表出の研究)は、より詳細な言葉による音声の再現方法を検討するため、表現の親しみ度、安定性などを考慮したアンケートによる調査を行った。来年度に発話様式や聴取者の嗜好などの音声に関係する日常表現語を抽出する。 部分課題(2)(表現語の音響関連量の研究)は、音声の持つ発話者の年齢情報に着目して、実際の年齢との相違や表現語による評価との関係について調べ、影響を及ぼす音響関連量を抽出した。また、韻律情報と声質情報との相互作用について、母語-外国語を韻律情報の違いと見なした実験を行った結果、交互作用は見られないなどの知見が得られた。 部分課題(3)(発話音声の記憶に関する研究)は、これまでに得た結果を検証し、追加実験のデザインを行った。実験は来年度に実施する。 部分課題(4)(音声の呈示手法に関する研究)と部分課題(5)(合成音声の類似度評定の研究)は、文献調査を行った。 部分課題(6)(柔軟な音声合成技術に関する研究)は、擬似フォルマントを用いるなど、ARX分析による合成法に改良を加えた。
|
Research Products
(7 results)