2005 Fiscal Year Annual Research Report
アクションアルファベット抽出に基づく日常生活行動の認識と要約の研究
Project/Area Number |
16300062
|
Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology. (AIST) |
Principal Investigator |
中田 亨 独立行政法人産業技術総合研究所, デジタルヒューマン研究センター, 研究員 (10344152)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松井 俊浩 独立行政法人産業技術総合研究所, デジタルヒューマン研究センター, センター長代理 (90358010)
|
Keywords | 行動認識 / 身体動作分析 / 行動分析 / 動画像認識 / 加速度計 / モバイル装置 |
Research Abstract |
本年度は、人間動作データの時間分節化の方法原理を、実用性の高い計測装置に適用する試みに取り組んだ。具体的には、ビデオカメラ、および装着型加速度計を用い、そのデータを処理して人間の動作の基本的類型(アクション・アルファベット)を抽出し、行動を認識する方法を研究した。方法原理は、身体動作には部位間の動作に相関があり、その相関の切り替わり時点にてデータの分節を区切ると、ひとつの動作を抜き出すことができるという発想である。ビデオ動画像を用いる実験では、人体像領域の光学流れに分布に注目した。ベクトル量子化手法によって分布の典型を抽出したところ、典型は身体運動の動作相関類型を示すものであり、アクション・アルファベットといえる。各時刻の生データを最も似た典型の番号に変換し、行動データを符号化した。そして行動の種別に応じて、典型番号の遷移に特徴が現れ、隠れマルコフモデル法を用いて、行動の内容を認識し、行動名として要約する実験に成功した。加速度計による方法では、人間の四肢に小型携帯型の加速度計を装着し、そのデータから行動を識別することを目指した。携帯型のセンサなら、日常生活の行動範囲の広さに対応できる利点がある。しかしセンサシステムの規模が大型化すると、装着者の行動に変化を及ぼす恐れがある。本研究では最小規模のセンサシステムを追究した。部位間動作相関を計測するには原理的には各肢に1つのセンサがあればよい。そこで手首・足首に装着した場合と、肘・膝に装着した場合を実験で試した。いずれの場合でも、データをベクトル量子化おとび状態遷移確率比較にて、基本的行動を識別することができた。肘・膝に装着した場合のデータの方が、データの範囲が小さく安定しており、使用に向いていることが分かった。以上の成果から、日常生活での人間行動をアクション・アルファベットとして認識し要約する方法論を構築することができた。
|
Research Products
(3 results)