2005 Fiscal Year Annual Research Report
「フォール」トレラント人間型ロボットの研究:柔軟転倒及び転倒回復制御
Project/Area Number |
16300064
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
比留川 博久 独立行政法人産業技術総合研究所, 知能システム研究部門, 研究グループ長 (10344227)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金広 文男 独立行政法人産業技術総合研究所, 知能システム研究部門, 研究員 (70356806)
藤原 清司 独立行政法人産業技術総合研究所, 知能システム研究部門, 研究員 (10357923)
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Keywords | 人間型ロボット / ヒューマノイドロボット / 転倒回復制御 / マハラノビス距離 / 転倒制御 |
Research Abstract |
本年度は各制御機能の理論面での高度化とシミュレーションによる確認,実験によるデータの収集を行った. 1.転倒回復制御について 昨年度検討を行ったマハラノビス距離を用いた転倒回復方法の実装を行い,シミュレーション及び実験を行った.これは,任意の転倒状態から既存の転倒回復動作開始状態へ遷移する動作を決定するための手法である.このため,最初に乱数を用いて2000種類の転倒状態を生成し,それぞれについて5種類の転倒回復動作開始状態への遷移の試行をシミュレーション世界で行った.遷移に成功した転倒状態の情報からマハラノビス距離の計算に用いる分散共分散行列が得られる.これを用いて遷移できる可能性が最も高い開始状態を選択し,そこへの遷移を開始することで転倒回復動作を起動する方式を実現した. 2.柔軟転倒制御について ロボットの倒れこみ時の姿勢情報を元に重心軌道を制御し,着地衝撃および、転がりモーメントを抑制する手法を開発した.これは,ロボットの重心軌道を放物線をもとにした目標軌道に追従させる手法である.また,昨年度に試作した転倒実験用ロボットにセンサ・アクチュエータ等の制御機構の改修作業を行い,シミュレーションとともに前方への転倒実験を実施した.本手法により,ロボット全体の角運動量の増大を抑制し,着地時の衝撃や転がりモーメントを抑制することが可能となった.
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