2005 Fiscal Year Annual Research Report
競合連想ネットの逐次学習法の変形とその区分的線形近似能力の非線形問題への応用
Project/Area Number |
16300070
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
黒木 秀一 九州工業大学, 工学部, 助教授 (40178124)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 健 九州工業大学, 工学部, 助手 (30346861)
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Keywords | 競合連想ネット / 逐次学習法の変形 / 区分的線形近似 / 非線形問題への応用 / ニューラルネット / 非線形時変プラントの制御 / 音声時系列の解析と認識 |
Research Abstract |
本年度の研究目的である3つの課題について以下の結果を得た. 課題(1)競合連想ネットの逐次学習法の変形とその検討:競合連想ネットを複数用いてそれらの予測値の平均をとるアンサンブル型競合連想ネットを開発した.さらに,より良い汎化能力を得るためのユニット数の決定法を考案し,いくつかの問題に応用した.特に、国際会議IJCNN06の予測不確実性コンペティションに参加した結果,4つのデータセット(synthetic, precip, so2, temp)に対する予測の二乗平均誤差(MSE)での順位は、それぞれ4位,3位,2位,2位という優れた成績が得られた. 課題(2)非線形時変プラントの制御への応用:上記のアンサンブル型競合連想ネットをRCA洗浄液の温度制御問題に応用した結果,制御性能(オーバーシュートと整定時間)が学習イタレーションの数とともに不安定な場合があるという従来手法における問題のひとつを解決することができた.さらに制約付き予測制御問題の考えを導入して制御法を改良した結果,これまでよりも制御性能が高い結果を得ることができるようになった. 課題(3)音声時系列の解析と認識への応用:まず母音時系列を競合連想ネットを用いて学習して再現する実験を行い,競合連想ネットは母音時系列をほぼ忠実に学習して再現できることを確かめた.次に母音認識に用いる評価基準として,予測誤差,連想行列,および連想行列の極を用いる3つの手法を考案し,実験した結果,3つの手法とも同程度の結果が得られることを確かめた.以上の結果はデータセットにより異なるので,今後はより安定した結果を得るよう手法を改良したい. さらに,競合連想ネットの新たな応用分野として距離データ処理への応用研究も行い,本ネットの有用性を確かめた.
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Research Products
(4 results)