2004 Fiscal Year Annual Research Report
神経回路形成時の軸索成長円錐内アクチン結合蛋白ネットワークの解析
Project/Area Number |
16300117
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
白尾 智明 Gunma University, 大学院・医学系研究科, 教授 (20171043)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関野 祐子 群馬大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (70138866)
山崎 博幸 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (10334137)
花村 健次 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (40361365)
|
Keywords | 成長円錐 / アクチン結合蛋白 / 免疫蛍光染色 |
Research Abstract |
神経信号伝達の構造的基盤は神経回路網であり、発生過程において神経細胞体から伸び出した軸索が遠く離れた目的神経細胞とシナプス結合を選択的に作ることにより形成される。この過程において、軸索先端の成長円錐の形態及び運動機能が障害されると、脳は正しい神経回路網を形成できなくなり、脳機能に異常を生じる。本研究では、成長円錐の形態及び運動機能に直接関与するアクチン細胞骨格の制御機構を解明するために、制御される側のアクチンフィラメントに着目し、その物理的・生化学的性質を決定するアクチン結合蛋白ネットワークの変化を、初代海馬培養神経細胞、及び遺伝子改変動物を用いて明らかにする。 培養海馬神経細胞を用いて、神経に豊富なアクチン結合蛋白ドレブリンの成長円錐内における分布を調べた。培養開始後、6時間、12時間、36時間、3日、7日後に、4%パラフォルムアルデヒド、0.1%グルタールアルデヒド(リン酸緩衝液pH7.4)で固定し、免疫蛍光染色法により局在を解析した。発生過程stage 2においてはtransition領域に分布していることがわかった。また、Neurabin 1の成長円錐内における分布はドレブリンの分布と類似していることがわかった。 ドレブリンEとドレブリンAの局在を区別して解析するために、ドレブリンA特異抗体を新たに作製した。その結果成長円錐にはドレブリンEのみが存在することわかった。 次に、リン酸カルシウム法によりGFP-drebrin Eを培養神経細胞に過剰発現させ、成長円巣に起こる変化を解析した。その結果、ドレブリンの過剰発現は成長円錐の形成を阻害することが示唆された。それと同時に、突起成長促進作用が観察された。また、生きた細胞内でのGFP-drebrin Eの動的局在変化を解析する準備を進めた。
|
Research Products
(4 results)