2005 Fiscal Year Annual Research Report
神経回路形成時の軸索成長円錐内アクチン細胞骨格の役割
Project/Area Number |
16300117
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
白尾 智明 Gunma University, 大学院・医学系研究科, 教授 (20171043)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 博幸 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (10334137)
花村 健次 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (40361365)
関野 祐子 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (70138866)
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Keywords | 成長円錐 / アクチン結合蛋白 / 免疫蛍光染色 |
Research Abstract |
神経信号伝達の構造的基盤は神経回路網であり、発生過程において神経細胞体から伸び出した軸索が遠く離れた目的神経細胞とシナプス結合を選択的に作ることにより形成される。この過程において、軸索先端の成長円錐の形態及び運動機能が障害されると、脳は正しい神経回路網を形成できなくなり、脳機能に異常を生じる。本研究では、成長円錐の形態及び運動機能に直接関与するアクチン細胞骨格の制御機構を解明するために、制御される側のアクチンフィラメントに着目し、その物理的・生化学的性質を決定するアクチン結合蛋白ネットワークの変化を、初代海馬培養神経細胞、及び遺伝子改変動物を用いて明らかにする。 胎生18日のマウスの海馬より神経細胞を調整し、バンカー法にて低密度培養(5000/cm^2)を行い、各発生段階で、各種アクチン結合蛋白に対する抗体で免疫蛍光細胞染色を行い、発生過程ステージ2においては、成長円錐のいわゆるアクチン弓に一致してドレブリンが分布していることがわかった。また、Neurabin Iの成長円錐無いにおける分布はドレブリンの分布と類似していることがわかった。 ドレブリンA特異的抗体を用いることにより、成長円錐内のドレブリンアイソフォームは非神経系にも発現するドレブリンEであることが明らかとなった。 次に、スパインには局在するが成長円錐には局在しないことが明らかとなったドレブリンAをGFP蛋白で標識した蛋白のcDNAをリン酸カルシウム法(培養1週間以内)あるいはマイクロインジェクション法(培養1週間以降)で培養神経細胞核に打ち込み、過剰発現した蛋白により成長円錐に現れる変化を形態学的に解析した。その結果、大型の成長円錐は消失することがわかった。
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Research Products
(5 results)