2004 Fiscal Year Annual Research Report
電位依存性Na^+チャネルの品質管理とストレス応答
Project/Area Number |
16300119
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
和田 明彦 宮崎大学, 医学部, 教授 (30131949)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 英幸 宮崎大学, 医学部, 助教授 (40148953)
柳田 俊彦 宮崎大学, 医学部, 助手 (60295227)
横尾 宏毅 宮崎大学, 医学部, 助手 (30332894)
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Keywords | 副腎髄質クロマフィン細胞 / 電位依存性Na+チャネル / insulin / IGF-I / 血清除去 / β-アミロイド・ペプタイド / プリオン・ペプタイド / glycogen synthase kinase-3 |
Research Abstract |
培養ウシ副腎髄質クロマフイン細胞のNa_v1.7Na^+チャネルにおいて、 1.アルツハイマー病の病因β-アミロイド・ペプタイド(1-40,1-42,25-35)の24h暴露により、Na+チャネルの細胞膜発現量は増加し、このβ-アミロイドの効果は95%酸素下よりも低酸素(5%)の条件下で、より著明にみとめられた。他方、プリオン・ペプタイド(106-126)の24h暴露は、効果を示さなかった。 2.血清除去(>6h)は、extracellular signal-regulated kinase-1/2の構成性リン酸化・活性を特異的に低下し、Na^+チャネルα-subunit mRNAの半減期を延長し(α-subunit遺伝子転写率は不変)、Na^+チャネルの細胞膜発現量を増加した(K_dは不変)。発現したNa^+チャネルのgating機構は、nativeなNa^+チャネルのそれと同一であった。 3.Insulin-like growth factor-I(IGF-I)処置は、濃度・時間とphosphoinositide 3-kinase活性に依存してNa^+チャネルの細胞膜発現量を増加した(K_dは不変)。Glycogen synthase kinase-3(GSK-3)阻害薬は、単独でNa^+チャネル発現量を増加し、IGF-Iとの同時処置では、相加的な増加を認めなかつた。IGF-IによりGSK-3βのSer^9リン酸化は増加し、活性は抑制された。IGF-I及びGSK-3阻害薬により、Na^+チャネルα-subunitの蛋白量、mRNA量と遺伝子転写率が増加した。したがつて、IGF-Iは、insulinとは異なる機序によりNa^+チャネル細胞膜発現量を増加させた(私達は、insulinがNa^+チャネルのトランス・ゴルジ網からの輸送を促進することにより、細胞膜発現量を増加させることを報告している)。
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Research Products
(6 results)