2004 Fiscal Year Annual Research Report
血液脳関門を壊さずに脳に抗体、酵素、神経栄養因子を運ぶ方法の開発
Project/Area Number |
16300121
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
澤田 誠 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (10187297)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 文博 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (20288476)
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Keywords | ミクログリア / 脳移行性分子 / コンジュゲート / 脳標的化タグ |
Research Abstract |
研究初年度である本年度は脳移行性のペプチドについて、その有効性を示す検証データを以下のような実験でえた。その結果を添付して前年度出願した特許を補正し、平成16年8月6日PCT出願した。 1.脳移行性分子の評価系の確立 MBEC4を用いて、BBBの透過性を判定できるシステムを構築し有効性を検討した ・色素標識アルブミンの透過性に対するバリアーが形成されている ・血液脳関門形成時に接合面に集積するZO-1,lamininなどの集積がある ・電子顕微鏡レベルでtight junctionが確認できた ・ミクログリアに特異的な移行性が検証できた。共焦点顕微鏡でトランスマイグレーション像が確認できた。 2.ペプチドコンジュゲートの脳移行活性 ・ペプチドコンジュゲートの脳移行活性がBBBモデル系で確認できた ・ペプチドコンジュゲートの脳移行活性がマウス個体で確認できた ・ペプチドコンジュゲートの脳移行活性の最適化条件を設定している ・移行分子をビオチン化する簡易法について作出を行っている 3.BT tagリコンビナントタンパクモデルのベクター作成 ・EGFP発現ベクターに脳移行性配列を組み込んだベクターを作成し、リコンビナントタンパクのBBBモデル通過能を確認した。 ・EGFP配列の代わりに種々のタンパクcDNAを組み込むことでいろいろなタンパク因子を脳標的化型に作り替えることが可能となった。 組み込む分子によって脳移行活性が変化することがわかり、分子構造に応じた脳標的化配列の選択が必要であることがわかった。
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Research Products
(5 results)